ビューは、特定の基準に基づいてチケットをグループ化してリストにすることで、チケットを整理する方法です。たとえば、自分に割り当てられている未解決のチケットのビュー、優先順位付けが必要な新規チケットのビュー、回答待ちの保留中のチケットのビューなどを作成できます。ビューを使用することで、自分やチームが注意が必要なチケットを判断し、その判断に基づいて計画を立てるのに役立ちます。
多くのサポートチームでは、エージェントが先に1つのビューを使ってチケットを処理してから特定の順序で他のビューに移行するというように、いくつかのビューを使用してワークフローを組み立てています。また、ビューを使って、すでに構築しているサポート構造を反映させることも可能です。たとえば、カスタマーによって異なるレベルのサービスを提供する場合や、階層化したサポートグループ構造(レベル1、レベル2)を使用してエスカレーション(段階的なサポート)を管理する場合は、このようなシナリオごとにビューを作成できます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
ビューのタイプについて
Zendesk Supportには、次のビュータイプがあります。
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デフォルトビュー:Zendesk Supportアカウントを開くと、既定のビューが多数作成されます。これらのビューのほとんどは、非アクティブ化したり、編集することができます。ただし、一時停止チケットビューおよび削除済みチケットビューは、編集することもビューのリストから削除することもできません。
メモ:Essentialでは、デフォルトのビューをひとつ使用できます。デフォルトのビューを編集することも、カスタムビューを作成することもできません。
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共有ビュー:管理者は、すべてのエージェントまたは特定のグループのすべてのエージェントが共有できるビューを作成できます。作成した共有ビューは、最初の12個までビューリスト(
)に表示されます。
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個人ビュー:エージェントは、自分のみが使用できるビューを作成できます。作成した個人ビューは、最初の8個までビューリスト(
)に表示されます。
ビューを追加する
エージェントは、自分用の個人ビューを作成できます。カスタムロールのエージェントの場合、閲覧権限はカスタムロールの設定に依存します。管理者は、個人ビューに加え、複数のエージェントで使用できる共有ビューを作成できます。
コミュニティのヒント:Graemeは、ビューの設定と使用についての実用的なベストプラクティスを「Views best practices(さまざまなビューのベストプラクティス)」というコミュニティヒントで紹介しています。
- サイドバーにある管理アイコン(
)をクリックし、「管理」>「ビュー」を選択します。
- 「ビューを追加」をクリックします。
または、既存のビューを複製したコピーから、新しいビューを作成することもできます(「ビューを複製する」を参照)。カスタムロールのエージェントは、権限設定によっては、ビューを追加するオプションがない場合があります。
- このビューの「説明」を入力します。
- オプションを選択して、「ビューにアクセスできるユーザー」を決定します。
- すべてのエージェント:すべてのエージェントが使用できます。
- 特定のグループのエージェント:(Team、Professional、Enterpriseのみ)指定されたグループのエージェントのみが使用できます。このフィールドには1つ以上のグループを入力できます。複数のタグを入力した場合、各タグの間でEnterキーを押します。
- 自分のみ:自分のみが閲覧できる個人ビューです。
- 「以下の条件をすべて満たす」で、このチケットコレクションを定義するための条件を追加します(後述の「ビューの条件ステートメントを作成する」を参照)。
「以下のいずれかの条件を満たす」に条件を追加することもできます。
- 条件をテストするには、「上記の条件に対する一致をプレビュー」をクリックします。
- フォーマットオプションを次のように設定します:
- 「表に含まれている列」に、ビューに含める表の列を最大10個ドラッグします。
「ステータス」は、ビュー内の列の前に常に表示されます。手動で表に追加する必要はありません。複数選択フィールドは、表の列ではサポートされていません。
- 「グループ分けの基準」で、ビュー内のチケットをグループ化する際の基準にするチケットデータフィールドを選択し、「昇順」または「降順」を選択します。
- 「表示順」で、ビュー内のチケットを並べ替える際の基準データとして使用するチケットデータフィールドを選択し、「昇順」または「降順」を選択します。
- 「表に含まれている列」に、ビューに含める表の列を最大10個ドラッグします。
- 「ビューの作成」をクリックします。
ビューが作成されます。
「ビュー」の管理ページからアクセスできる個々のビューのページでビューを管理(編集、無効化など)できます。「ビューの管理」を参照してください。
ビューの条件ステートメントを作成する
他のビジネスルールと同様に、条件、演算子、および値を使用してチケットのコレクションを選択できます。
「次の条件をすべて満たす」セクションに、次のチケットプロパティの少なくとも1つが必要です。
- ステータス
- タイプ
- グループ
- 担当者
- リクエスタ
Zendeskのプランによっては、一部の条件を利用できない場合があります。
条件 | 説明 |
---|---|
チケット:ステータス |
チケットステータスの値は以下のとおりです。 新規:チケットが新規作成されたときの最初のステータスです(エージェントには割り当てられていません)。 オープン:チケットがエージェントに割り当てられていることを示します。 保留中:リクエスタに情報の提供を求めている状態であり、その情報を受け取るまでチケットが保留状態となることを示します。 待機中:サポートリクエストがサードパーティからの解決策を待機中であることを示します。ここでのサードパーティとは、サポートスタッフの一員ではない、Zendeskにエージェントアカウントを持たない第三者を指します。このステータスはオプションなので、使用の際はZendeskに追加する必要があります(「チケットのステータス「待機中」のZendeskへの追加」を参照)。 解決済み:カスタマーのサポート案件が解決されたことを示します。チケットが終了するまでは、解決済みの状態が続きます。 終了:チケットがロックされ、再びオープンにすることも、更新することもできないことを意味します。 ステータスを選択する際には、フィールド演算子「より小さい」と「より大きい」を使用して、ステータスに基づいてチケットの範囲を絞り込めます。ステータスの値は、「新規」が最小値で、「終了」が最大値となります。たとえば、新規、オープン、および保留中のチケットだけを返す条件ステートメントは次のようになります。 ステータス より小さい 解決済み |
チケット:フォーム | チケットフォームを選択します。
チケットフォームの詳細については、「各種リクエストに応じたさまざまなチケットフォームの作成」を参照してください。 |
チケット:タイプ |
チケットタイプの値は以下のとおりです。 質問 事象:同じ問題が2件以上発生していることを示します。この状態が発生すると、1つのチケットが「問題」に設定されます。また、同じ問題を報告している残りのチケットが「事象」に設定され、問題チケットにリンクされます。 問題:解決しなければならないサポート案件です。 タスク:サポートエージェントがさまざまなタスクを追跡するのに使用します。 |
チケット:優先度 |
優先度の値には、それぞれ、「低」、「普通」、「高」、「緊急」となります。 フィールド演算子を使用することで、ステータスと同様に、優先度の範囲を指定してチケットを選択することができます。たとえば、次のステートメントは、優先度が緊急でないすべてのチケットを返します。 優先度 より小さい 緊急 |
チケット:グループ | チケットグループの値は以下のとおりです。
グループ名は、チケットに割り当てられているグループの実際の名前です。 |
チケット:担当者 |
担当者の値は以下のとおりです。
ビューでは、さらに次の値も使用されます。
|
チケット:リクエスタ |
リクエスタの値は以下のとおりです。
ビューでは、さらに次の値も使用されます。
|
チケット:組織 |
組織の値は以下のとおりです。
|
チケット:タグ |
チケットに特定のタグが1つ以上含まれているかどうかを判断するには、この条件を使用します。「少なくとも次の語句の1つを含む」演算子または「次のいずれも含まない」演算子を使用することで、条件ステートメントにタグを含めたり除外したりすることができます。複数のタグを入力できます。タグを追加するたびにEnterキーを押します。 |
チケット:説明 | この説明はチケットに付けられる最初のコメントです。チケットの件名行のテキストは含まれません。
「少なくとも次の1つを含む」または「次のいずれも含まない」演算子を使用する場合は、入力した検索語の一部を含む語句が検索されます。たとえば、この条件に「none」を使用すると、「nonetheless」を含むチケットの説明が返されます(「次のいずれも含まない」の場合、この語を含む結果が除外されます)。 |
チケット:チャネル |
チケットチャネルとは、チケットが作成される場所です。このリストの内容は、アクティブにしたチャネルおよび使用しているインテグレーションに応じて異なります。 設定できるチャネルについて詳しくは、「Zendesk Supportの各種チャネルについて」を参照してください。 使用可能なチケットチャネルのリストについては、「Zendeskにおけるチケットチャネルの定義」を参照してください。 |
チケット:受信メールアドレス | チケットを実際に受け取ったメールアドレスを判定します。sales@mondocam.zendesk.comなどのZendeskメールドメイン、またはsupport@acmejetengines.comなどの外部メールドメインからチケットを受け取ることができます。外部メールドメインは、「受け付けたサポートメールをZendeskに転送する方法」の説明に従ってセットアップされている必要があります。それ以外の場合、この条件は機能しません。 |
チケット:満足度 | この条件を使用すると、次のカスタマー満足度の値が返されます。
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...からの時間数 | この条件を使用すると、以下の方法でチケットが更新されてから経過した時間数に基づいてチケットを選択できます。
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チケット:カスタムフィールド | タグ(ドロップダウンリストおよびチェックボックス)を設定するカスタムフィールドで、条件として利用できます。ドロップダウンリストでは値を、チェックボックスでは「はい」か「いいえ」を選択できます。
メモ:各カスタムチェックボックスフィールドには、関連するタグが含まれている必要があります。これが含まれていない場合、ビューを作成または編集したときに、使用可能な条件として表示されません。
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リクエスタ:言語 | リクエストを送信した人の言語設定を返します。 |
チケット共有:送信先 | 特定のチケット共有の契約を通じて、チケットが別のZendesk Supportアカウントに共有されているかどうかをチェックします。 |
チケット共有:送信元 | 特定のチケット共有の契約を通じて、チケットが別のZendesk Supportアカウントから共有されているかどうかをチェックします。 |
ビューを複製する
既存のビューを複製して編集可能なコピーを作成し、他の目的に使用することができます。ビューの複製は、「ビュー」の管理ページまたはビューリストから行なうことができます。
カスタムロールを使用する場合、個人ビュー、グループビュー、グローバルビューの追加と編集を行なう権限をエージェントに与える必要があります(「カスタムエージェントロールの作成」を参照)。この権限を与えられていない場合、エージェントにエラーメッセージが表示されます。
ビューを「ビュー」の管理ページから編集するには
- サイドバーにある管理アイコン(
)をクリックし、「管理」>「ビュー」を選択します。
- 複製するビューにカーソルを合わせ、オプションメニュー(
)をクリックして「複製」を選択します。
- 必要に応じて、ビューのタイトル、条件、フォーマット、および表示制限を変更します。
- 「送信」をクリックします。
ビューをビューのリストで複製するには
- サイドバーにあるビューアイコン(
)をクリックし、ビューを選択します。
- ビューのタイトルの横にある下向きの三角形をクリックします。
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