このブラッシュアップセッションでは、ヘルプセンターコミュニティを立ち上げる方法について説明します。セッションは以下のパートで構成されています。
関連ドキュメント:
私たちは誰もがコミュニティに属しています。家族のように小さく親密なものであれ、LinkedInのように広く包括的なものであれ、人と人とをつなげるフォーラムは常に重要なコミュニケーションチャネルです。
Zendesk Gatherを使用すると、こうした人間の会話をホストするコミュニティをヘルプセンター内に提供できます。コミュニティは、カスタマーの意見や感想を聞くのに最適な場所です。
コミュニティはすばやく立ち上げることも、慎重に計画して戦略的に展開することもできます。この2つの方法での立ち上げを検討してみましょう。
- MVPアプローチ:実用最小限の製品(MVP)の形で、コミュニティをできるだけ早く立ち上げたい場合
- ロールアウトアプローチ:カスタマーのニーズに応え、長期的な影響を計画するために時間を必要としている場合
パート1: 自身のコミュニティを知る
良好な関係は、お互いを理解することから始まります。まず自分自身と自分のチームに問いかけてみましょう。コミュニティのメンバーはどのようなユーザーでしょうか?サービスの対象となるユーザーは誰でしょうか?
MVPアプローチ:今すぐ始めて、Zendeskスワッグを入手する
同僚やカスタマーに非公式の質問をする場合でも、システムデータを分析する場合でも、コミュニティが誰に影響を与えるかを特定し、調査し、簡単に定義する必要があります。
以下ようなのプロンプトを使って、コミュニティのペルソナを作成してみましょう。
- カスタマーの立場で:[x] が必要です。[ここ]で見つけました。コミュニティを利用して、[実行、議論、質問] をします。
- コミュニティマネージャーの立場で:______
- Zendeskエージェントの立場で:______
- マネージャーの立場で:______
- CEOの立場で:______
以下のオプションを選択し、見つけたものをコメントで共有してください。
- オプション1:オフィス内を歩き回り、異なる部門の3人の同僚に、カスタマーからの質問やリクエストで、コミュニティに回答してもらいたい質問やリクエストはどれか尋ねます。
- オプション2:Zendesk Reports、Googleアナリティクス、またはソーシャルメディアのデータポイントを評価します。例:タグの使用や検索トレンド、ページ閲覧数、いいね、コメントの増減の傾向を見ます。
ロールアウトアプローチ:実装計画の開始
時間があれば、次のような機会を利用して、堅実なコミュニティの立ち上げの準備について深く掘り下げてください。
コミュニティ利用者の調査:
時間がある場合は、裏付けとなる定性的および定量的なデータを収集してコミュニティを成功に導きます。コミュニティを使用してどのような価値を付加できるか、カスタマーがどのようにエンゲージするか、継続的に発生するが対処されていないトピックはないか、またはコミュニティ利用者の目標を尋ねます。
以下のような調査手法が推奨されます。
- アンケート調査:SurveyMonkeyまたはGoogleフォームを使用して、カスタマーの要望や必要としているものを尋ねる
- Zendeskの活用:トレンドレポート、タグの使用、記事の表示/コメント
- オンラインアクティビティの追跡:ソーシャルメディア、Googleアナリティクス、Webサイトアクティビティ
- SWOT分析の使用:機会を決定する
Zendeskでの準備:
Gatherをお持ちなら、待つ必要はありません。今すぐはじめて、快適にコミュニティを構築しましょう。
-
利用可能なコミュニティ機能をチェックする。
ヘルプセンターが稼働中で、コミュニティの構築を安全に進めたい場合は、30日間のトライアルを起動して機能をテストすることもできます。 - 「Gatherの使い方」を参照する。
- Gather関連のリソース。以下の記事を必ずチェックしてください。
- 社内の関係者へデモを行ない、フィードバックを収集する
チームの編成:
- コミュニティマネージャー:熱心で几帳面であることが望ましく、投稿にタイムリーに返信したり指示したりできる必要があります。また、最初から信頼されるために、製品やサービスの堅実なバックグラウンドを持っている必要があります。会社の規模に応じて、コミュニティマネージャーは、フルタイムのロール、またはより権限のあるオーナーの職務になります。
- プロジェクトマネージャーまたはビジネスアナリスト:適切な社内チームとの連携、調査の支援、タスクリストまたはプロジェクトのスケジュールの編成に協力してくれます。
パート2: 基盤を築く
コミュニティを理解すれば、カスタマーに負担をかけないサポートを提供する基盤を構築できます。
MVPアプローチ:基本要件を文書化する
コミュニティ立ち上げまでの時間がない場合は、コミュニティの基本的な要件をコピーして貼り付け、すばやく変更します。
- コミュニティのユーザー向けのガイドラインを作成します。
- 説明付きのトピックをいくつか作成し、サンプル投稿を含めます。
コミュニティの使い始めのときに、トピック、セクション、投稿のプレースホルダがいくつか表示されます。これらを編集して使用できます。 - コミュニティの最上部に固定する投稿を1つか2つ設定します。
- カスタマーサクセス、製品、サポートの各チームにディスカッションやアイデアを促す、各チーム固有のトピックを作成したり、Zendesk on Zendeskやこれらのブラッシュアップのような投稿を行ったりできます。
ロールアウトアプローチ:収集、キュレート、自動化
Zendeskコミュニティのサポートマネージャーのd Jessie Schutzにインタビューして、コミュニティの仕事を拡大するためのベストプラクティスを理解しました。
コンテンツの収集とキュレーション
必要なコンテンツが古いフォーラムに残っている場合は、移行に役立つコミュニティAPIドキュメントを参照します。あるいは、コンテンツには手を加えずに、最も重要なトピックのみを引き出するか、新しいコミュニティにコピーします。
受信した投稿の追跡:
コミュニティを失望させないこと。特に早い段階で、受信した投稿を追跡して推移を観察します。新しい会話を捕捉できないと、リピーターになってもらうのは難しいでしょう。
コミュニティで投稿とコメントを追跡する方法の1つとしては、専用のメール受信ボックスを設定し、回答またはエスカレーションが必要なアイテムを監視およびマークすることです。Gmailユーザーは、ラベルとフィルター機能を使用して最適化できますが、Outlookユーザーはルールとフォルダーに精通する必要があります。以下はその例です。
- Gmailでラベルを作成して、各投稿のトピックを同じ色でマークします。
- 一般的なQ&A投稿をざっと読み、再ルーティングまたはエスカレーションが必要な場合はすぐに星マークを追加します。
- 「エスカレーション」というタイトルの赤いラベルを適用して、最も重要な会話を視覚的に追跡できるようにします。
- フィルターを使用して、観察する傾向にカテゴリを適用します。たとえば、「インサイトダッシュボード」という言葉が含まれるすべての投稿を検索して、関連する質問や会話をすばやく見つけることができます。
着信内容と頻度について一定の傾向が見られる場合は、トピック自体をフォローし、回答への回路を最初に開くか、考えうる解決策に導くことで、ユーザーに特定のトピックの共有を促すことができます。コミュニティモデレーターグループを作成すると、コミュニティを管理しやすくなります。
幅広いトピックから開始:
一般的なQ&Aトピックには何でも含めることができますが、製品フィードバックトピックは、機能リクエストとフィードバックを一か所のリポジトリで集めるのに役立ちます。製品分野や専門知識に関する質問が見られるようなら、傾向に基づいてコンテンツを特定のトピックに分解できます。新しいセクションを作成したら、関連する質問またはトピックを新しく作成したセクションに転送します。
Zendeskの例:一般的なQ&Aセクションからコミュニティを作り始めましたが、インサイトについてかなり多くの質問を受け取ったため、それらのディスカッション用に別のスペースを設けました。この場所から、質問と回答セクションでインサイトについて問い合わせてくるユーザーを「インサイトのQ&A」の記事にリダイレクトします。
モデレーターとしてのカスタマー:
カスタマーにコミュニティの主要な閲覧担当になってもらいたい場合は、コミュニティを立ち上げる前に参加してもらうように依頼します。スーパーユーザー、アーリーアダプター、ブランド愛好家、またはカスタマーベースの代表するような知識の豊富な人に連絡をとります。
同僚のネットワークを介してこれらの人々に接触し、セミフォーマルな招待状を送信して正式に招待し、コミュニティの立ち上げに協力してくれるモデレーターに特典を提供します。インセンティブの特定は難しい場合が多いので、早めにアーリーアダプターやスーパーユーザーに尋ねてください。後は、トピックに沿って質問に答え、仲間のユーザーを支援します。
これらのコミュニティメンバーに、正規のコミュニティ管理タスクを実行するための特別な権限を与えたい場合、Gatherでミュニティモデレータグループを作成することもできます。
Zendeskのモデレータープログラムは人間的なふれあいを大事にし、モデレーターの特典は一回限りものではなく継続的です。
マーケティングの実施:
マーケティングによって、カスタマーがどこにいるかを把握できます。コミュニティの立ち上げに関するプロモーションやメッセージのために、適切なチャネルまたはチームを活用してカスタマーを獲得しましょう。
マーケティングチームのランディングページを以下に示します。
パート3: 立ち上げて学ぶ
一気呵成に今すぐ開始するか、新しいコミュニティチャネルに具体的な期待とガイドラインを設定します。
MVPアプローチ:そのスイッチをいつでも切り替られるように心がけます。
最初の回答者になる:
コミュニティを有効にする前に、タイムリーに返信できる体制を整える必要があります。ユーザーが最初の投稿から5時間以内に返信を受け取った場合、コミュニティに再度参加してくる確率は53%です。これが24時間かかると、再エンゲージメントの確率は10%に低下します。最初の回答者になることの重要性については、こちらをご覧ください。
スイッチの切り替え:
準備が整ったらコミュニティを有効にします。操作はこれだけです。コミュニティをアクティブにする方法をお読みください。
早期の励まし:
規模の大小を問わず、性質が親密か事務的であるかに関わらず、コミュニティとは、ユーザーの相互扶助を促進する場です。コミュティを構築したからユーザーが集まって来るのではありません。最初からコミュティにおける関係を大きく育てていかなければればなりません。
手をつなぎ、賛辞(または土産物)を贈り、前向きに、そして注意深く耳を傾けます。新しいフォーラムの立ち上げと共に、自分の露出度を上げ、協力的な姿勢をとり、ケアと敬意の基準を設定する必要があります。
エンゲージメントに関するレポート:ネイティブレポート
コミュニティのアクティビティと検索結果を分析して、新しいコミュニティにどれだけ効果があったか確認できます。セルフサービスの割合といった単純な数値は、Zendeskで簡単に評価できます。ヘルプセンターの閲覧数の総計を、インサイトダッシュボードに表示されたチケットの数で割るだけです。
エンゲージメントに関するレポート:Googleアナリティクス
必ずGoogleアナリティクスをヘルプセンターに接続してください。セルフサービスのエクスペリエンス全体を評価するための簡単なレポートがあります。また、コミュニティのポストイベントの偏向を追跡することを忘れないでください。
ロールアウトアプローチ:その他の考慮事項
継続的なモデレーション:
モデレーターが関わり、質問に回答させるようにします。フィードバック専用のセクションを作成するか、質問や懸念事項をコミュニティチームにメールで送信します。インセンティブは機能していますか?フィードバック調査を送信して、コミュニティのギャップを特定したり、新しいアイデアを収集したりします。
トラフィックの促進
最初はトラフィックを生成するのは難しいかもしれませんが、Zendeskは、この記事「ナレッジベースおよびコミュニティにトラフィックを誘導するためのベストプラクティス」で説明されているいくつかの簡単な戦略でコンテンツとエージェントおよびカスタマーのインタラクションのギャップを埋めます。プレビューは次のとおりです。
- 新しいコンテンツと更新についてエージェントに通知します。エージェントに知識があるほど、カスタマーがコミュニティでより多くの価値を見つけられるためです。
- コンテンツをリンクするための反復可能なプロセス(署名、マクロ、チケットのコメント、自動返信メール、宣伝記事、ウェブサイト、ソーシャルメディア)を確立します。
チケットの作成について
コミュニティの会話をZendeskチケットに引き継がせたい場合があります。そうする前に、以下のことを考慮してください。
- 公共スペースにそぐわない広範なトラブルシューティングが必要な場合は、投稿からチケットを作成してください。
- 質問にこっそり答えるために、投稿からチケットを作成しないでください。
- 会話を深めるためにチケットを作成しないでください。コミュニティを成長させましょう!
ユーザーの気を散らせず、コミュニティ内に留めるのに役立つ他のガイドラインはありますか?あれば、それらを以下のコメントに追加してください。
そして、私たちはいつでもサポートいたします。
- Zendeskコミュニティポータルのさらなる改善については、製品フィードバックフォーラムでZendesk製品に参加してください。
- Zendesk Advocatesのエクスペリエンスについては、Zendesk on Zendeskシリーズを読んで、コメントをください。
- 過去数ヶ月のブラッシュアップシリーズのカスタマーサクセスチームに参加するか、記事をフォローして、次のラウンドの配信をメモにとってください。
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