この記事では、需要が急増する繁忙期にカスタマーエクスペリエンスを向上させるためのベストプラクティスを紹介します。たとえば、小売業者向けのZendesk Supportのボリュームは、ホリデーシーズン中に約42%増加します。または、世界的なパンデミックのような特別な状況のもと、医療用品やヘルスケアビジネスの業界が活発化しているかもしれません。チームにとって重要なのは、増えた分の作業量を処理するために必要なツールを用意することです。
この記事では、次のトピックについて説明します。
- 適切な人材を適所に配置する
- FAQを整理し、ナレッジベースの情報を更新する
- 繰り返される問い合わせに人工知能(AI)を活用する
- Web Widget(従来版)とChatを使用して、より多くの訪問者をコンバートする
- インテグレーションアプリでカスタマーエクスペリエンスを向上させる
- 最新情報を提供する
- Chatのトラブルシューティングのヒント
適切な人材を適所に配置する
カスタマー満足度はビジネスの基盤です。繁忙期は、ビジネスにとってもカスタマーにとっても忙しい時期です。カスタマーは、ショッピング中に売主に応対してもらうことを期待してます。そして、急いでいるときには、すばやい対応を望みます。繁忙期が始まる前に、エージェントを増員し、必要なトレーニングを受けさせてください。
- 季節的な作業量の増大に対応するために、テンポラリエージェントアカウントを追加できるZendeskサブスクリプションプランを検討してみましょう。
- また、Zendeskのトレーニングリソースを活用して、スタッフのスキルアップを図りましょう。
- エージェント向けのヘルプセンターの記事を作成し、社内限定の権限を付与することで、エージェントが社内のポリシーや手順に素早くアクセスできるようにします。
FAQを整理し、ナレッジベースの情報を更新する
カスタマーの多く(60%)が、カスタマーサポートエージェントとやりとりするよりも、セルフサービスによる解決を好んでいます。繁忙期に届くリクエストのタイプを理解し、コンテンツに不足がないかどうかを確認することが重要です。
カスタマーの要望を把握する
Exploreレポートを使用すると、カスタマーの要望を理解するのに役立ちます。Exploreでは、繁忙期によくある質問を表示するレポートを作成することができます。繁忙期に発生しやすい問題(または共通のテーマ)をいくつか特定したら、それぞれのチケットを精査してその背景を詳しく理解することができます。
この例では、チケットの件数を問題の種類ごとに切り分け、さらに日付フィルターを使用して11月から1月までの結果のみを表示しています。「問題の種類」は、任意の情報を格納できるカスタムフィールドです。「概要」フィールドとしても知られています。結果を見ると、先週の最大の問題が「海外発送」であったことがわかります。
カスタムフィールドの使い方について詳しくは、「概要フィールド」を参照してください。
さまざまなレポートのアイデアについては、「Zendesk Exploreのレシピのリファレンス」を参照してください。
ナレッジキャプチャーアプリを使って記事を更新する
インサイトの調査結果に基づいて、Guideのナレッジキャプチャーアプリを使用して記事を表示したり、最新のベストアンサーで記事を更新することができます。ナレッジキャプチャーアプリを使用すると、エージェントは、ヘルプセンターのコンテンツをプレビューし、エージェントのインターフェイスから直接記事に対するフィードバックを提案することができます。
繁忙期をテーマにしたFAQを作成する
また、繁忙期のトピックを集めたFAQページを作成すると役に立ちます。このページに、最新の記事へのリンクを掲載することで、カスタマーがサイトを訪問したときに、目当ての記事に簡単にたどりつくことができます。いくつかのヒントを以下に紹介します。
- 質問に回答する形式で記事を構成し、記事が1つの問題のみを取り上げるようにします。この構成により、情報が見つけやすくなります。
- できるだけわかりやすい件名を作成します。また、記事の件名が記事の内容と必ず一致するようにしてください。
- Enterpriseプランをご使用のお客様は、繁忙期をテーマにしたテンプレートを作成して、専用のセクションやカテゴリを使用することができます。繁忙期用の記事に繁忙期をテーマにしたテンプレートを使用し、通常のコンテンツは通常のテンプレートを使用します。
繰り返される問い合わせに人工知能(AI)を活用する
機械学習機能を活用することで、エージェントの作業負荷を軽減し、カスタマーによる問題の自己解決を可能にします。
オートリプライは、カスタマーのメール内の質問のコンテキストを自動的に認識し、カスタマーがエージェントからの返信を待っている間に、関連する記事を提示します。カスタマーが記事を有用だと判断したら、チケットを閉じて自動的にチケットを解決することができます。
オートリプライを使い始め、オートリプライのために記事を最適化する方法を学びましょう。
Web Widget(従来版)とChatを使用して、より多くの訪問者をコンバートする
複数のチャネルを有効にしたWeb Widget(従来版)と、Zendesk Chatを組み合わせて使用することで、訪問者がWebサイト上で商品を購入しやすくして売り上げを向上させたり、訪問者の質問に答えたりすることができます。以下はその例です。
- 各ショッピングページやWebページに埋め込みWeb Widget(従来版)を配置します。こうすることで、カスタマーが質問への答えをすばやく見つけることができます。Web Widget(従来版)で、さまざまな問い合わせ方法を顧客に提供することができます。チャットやメールで問い合わせを行ったり、ナレッジベースを参照したりできるようにします。
- コンテキストヘルプを有効にし、訪問者が現在閲覧しているページに基づいてお勧めの記事を提供します。これにより、カスタマーは求めている答えに関連した、より多くの情報をサイト上で見つけることができます。
- オートリプライを追加して、カスタマーに強力なセルフサービス機能を提供しましょう。
- ショッピングカートのページで買い物客を支援するために、プロアクティブチャットを使用します。プロアクティブチャットは、カスタマーが購入の完了するのを助け、サポートチームがさらに支援を提供できるようにします。たとえば、Chatを利用してカスタマーに他に不明なことがないか尋ねたり、繁忙期のFAQへのリンクを提供したり、割引コードを提供したりすることができます。
- Zendesk Chatの機能である部門などを活用して、特定のカスタマーのリクエストに対応するために、専門のチームにチャットを転送することができます。たとえば、セールス部門にエージェントチームを設置すれば、ショッピングカートのページでの購入に問題が発生したカスタマーからのチケットを解決することができます。
インテグレーションアプリでカスタマーエクスペリエンスを向上させる
Zendeskマーケットプレイスで、最新のアプリを確認しましょう。Zendeskアプリは、エージェントの生産性を高め、カスタマー満足度を向上させることができます。マーケットプレイスでは、生産性向上、タイムトラッキング、eコマース、ソーシャルメディアなどのアプリケーションを提供しています。以下はその例です。
- Zendeskでは、Shopify、Magento、Big Commerceなどの一般的な小売アプリケーションとのインテグレーションを推奨しています。これらのアプリケーションとのインテグレーションにより、Zendeskで直接カスタマー情報を取得することができます。カスタマープロフィールや注文情報の表示が可能になります。
- Giftアプリを使用して、パーソナライズされたサービスをカスタマーに提供し、カスタマーサービスを際立たせることができます。数回クリックするだけで、ギフトの現物をカスタマーに送ることができ、カスタマーのロイヤリティや顧客維持率、カスタマーの満足度評価を向上させ、繁忙期に不満を持つカスタマーの問題をスムーズに解決することができます。
- その他にも、次のような有益なアプリがあります。Surveyアプリはより詳細なカスタマー満足度データを収集できます。在席状況アプリは、アカウント内の全エージェントの稼働状況を追跡します。SightCallアプリは、問題を共有しているカスタマーを相手に、リアルタイムでビデオ通話によるやりとりができます。
最新情報を提供する
Zendeskは、エージェントのワークフローを改善するための新機能を継続的に追加しています。新機能や機能改善の最新情報については、Zendeskコミュニティや製品関連の告知の内容をご覧ください。また、Chatに内蔵されているコンバージョントラッキング機能を利用して、チームがどのように販売収益に貢献しているかを測定することもできます。チームの貢献を認め、報酬を与えるには最適な方法です。
Chatのトラブルシューティングのヒント
- アカウントのトリガ設定を見直す。処理時間を遅くする反復的な要素を持つトリガがないことを確認してください。また、各サイトユーザーにプロアクティブにメッセージを送るトリガが本当に必要かどうかを確認してください。なるべく、これらのプロアクティブなトリガの使用は、繁忙期ではなく、Chatトラフィックが少ないときに行いましょう。
- 高負荷ダッシュボードを有効にすることを検討する。Zendeskでは、トラフィックが過密な状態(同時にアクセスする訪問者が5,000人以上)の場合に、このダッシュボードの使用を推奨しています。詳細については、「高負荷ダッシュボードを使用する」を参照してください。