自動トリアージ機能は、人工知能(AI)を使用して、エージェントや管理者の助けを借りずに、チケット対応に役立つ情報をチケットに追加するものです。具体的には、自動トリアージはAIを使用して、新しいチケットの目的と言語を予測します。
自動トリアージを使用することで、Zendeskのチケットフィールドで目的と言語の予測および信頼度機能を有効にし、チーム用のビューの設定、トリガや自動化、Exploreレポートの強化などに活用することができます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
Zendesk Supportの自動トリアージについて
自動トリアージを有効にすると、Zendesk Support内だけでなく、Tickets APIまたはTicket Predictions APIでも使用できるようになります。
Zendesk Supportの自動トリアージ
自動トリアージを有効にすると、以下の4つの新しいフィールドがチケットに追加されます。
- 目的:チケットの内容についての予測です。どのような値をとるかは、チケットフィールドを開いて、フィールド値リストで確認できます。
- 目的の信頼度:目的についての予測の正確さを示します。高、中、低のいずれかの値をとります。
- 言語:チケットで使用されている言語についての予測です。どのような値をとるかは、チケットフィールドを開いて、フィールド値リストで確認できます。
- 言語の信頼度:言語についての予測の正確さを示します。高、中、低のいずれかの値をとります。
これらの各フィールドの値は、チケットの更新時にZendeskの機械学習モデルによって、チケット送信時の最初のメッセージの内容に基づいて設定されます。エージェントは、必要に応じて「目的」や「言語」フィールドの値を変更することができます。
フィールドに値が入力されるとタグも自動的にチケットに追加され、トリガ、自動化、およびレポートの作成に役立ちます。これらのタグは、「目的」および「言語」フィールドの値を反映し、次のような構造をとります。
- intent__目的フィールドの値
- language__言語フィールドの値
自動トリアージの結果を示すレポートの作成方法については、「Exploreレシピ:自動トリアージの目的と言語の予測と信頼度」を参照してください。
APIでの自動トリアージの使用
さらに、自動トリアージを有効にすると、Ticket Predictions APIも有効になります。このAPIを使用して、指定されたチケットの同じタイプの目的および言語について予測することができます。
各チケットフィールドは1つの値しか取りませんが、APIは目的と信頼度に関する3つの値を返します。
APIを使用すると、目的と言語の信頼度は0.0から1.0の間のスコアとして提示されます。これらのスコアは、チケットフィールドの「高」、「中」、「低」の値に対応します。
- 高:0.8以上
- 中:0.5以上0.8未満
- 低:0.5未満
自動トリアージを有効にする
管理者は、管理センターで自動トリアージを有効にすることができます。
自動トリアージを有効にするには
- 管理センターで、サイドバーの「
オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「自動トリアージ」を選択します。
- 「自動トリアージを有効にする」を選択します。
- 「保存」をクリックします。数秒後に「チャネル」セクションが表示され、デフォルトでWebフォーム、メール、およびWebサービス(API)が有効になっています。
- (オプション)必要に応じて、自動トリアージで目的と言語の値を入力するチャネルを追加で選択します。メモ:チャネルを追加して有効にすることはお勧めしませんが、他のチャネルで多くのチケットボリュームがある場合、以下の追加オプションのいくつかを有効にすることを検討するとよいでしょう。会話形式のメッセージやシステム通知、スパムの多いチャネルは、予測の信頼度が低くなります。
- TwitterのDM
- Twitterの「いいね」
- 本文
- Get Satisfaction
- Web Widget
- モバイルSDK
- モバイル
- ヘルプセンターの投稿
- 自動化
- フォーラムトピック
- 終了済みチケット
- チケット共有
- Facebookの投稿
- Facebookのプライベートメッセージ
- 満足度評価の予測
- (オプション)エージェントによって作成されたチケットを自動トリアージプロセスに含めたい場合は、「除外条件」をクリックし、「エージェントが開始したチケットを無視する」チェックボックスの選択を解除します。このチェックボックスはデフォルトで選択されています。
自動トリアージの設定をテストする場合には、このチェックボックスの選択を解除するか、エンドユーザーアカウントを使用してテストすることをお勧めします。そうしないと、テストチケットは自動的にトリアージされません。
safe_update
プロパティを使用するように設定されていることを確認し、自動トリアージのチケットフィールドが誤って上書きされないようにします。詳細については、「チケット更新の衝突を防ぐ」参照してください。エージェントが自動トリアージのフィールドを確認し、更新できるようにする
自動トリアージを有効にすると、システムによって自動的に「目的」および「言語」フィールドに値が設定されますが、これらのフィールドは、デフォルトでは、チケットフォームが1つの場合にのみ、チケットに表示されます。
- 複数のチケットフォームがあり、エージェントがチケットでこれらのフィールドを見たり変更したりできるようにしたい場合は、チケットフォームを編集し、新しいフィールドをドラッグしてフォームに追加します。
- チケットフォームが1つだけで、チケットのこれらのフィールドをエージェントが見たり変更したりできないようにする場合は、デフォルトのチケットフォームを編集し、新しいフィールドをドラッグしてフォームから削除します。
- 自動トリアージフィールドの値を、ExploreレポートまたはAPIでの使用のためだけに使用したい場合、フィールドをチケットフォームに追加する必要はありません。
チケットの「目的」と「言語」フィールドをエージェントに見えるようにすると、エージェントがこれらのフィールドの値が正しくないと判断したときに、値を更新することができます。
Zendeskの機械学習モデルは、チケットの最初のメッセージの言語と目的のみを検出するように設計されています。エージェントがこれらのフィールド値を更新する場合も、最初のメッセージに基づいて判断する必要があります。
自動トリアージで検出可能な目的と言語
「目的」フィールドについては、現在、自動トリアージに使用される機械学習モデルは、特に電子商取引組織の目的を識別するようにトレーニングされています。また、目的の検出機能が適用される言語は以下のものだけです。
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- ポルトガル語
- スペイン語
「言語」フィールドについては、自動トリアージにより約150種類の言語を検出できます。
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