設定の自由度が高いルーティングソリューションであるオムニチャネルルーティングを使用して、メール(Webフォーム、サイドカンバセーション、APIを含む)、コール、およびメッセージング会話からのチケットをルーティングすることができます。エージェントは、チャネルに対して適格なステータスと空きキャパシティを持っている場合に、オムニチャネルルーティングで仕事を受けることが可能であるとみなされます。
オムニチャネルルーティングを設定する際、空いているキャパシティが最大のエージェントに仕事を割り当てるか、エージェントが最後にそのチャネルの仕事を受け取ってからの経過時間に基づいて割り当てるか(一般に「ラウンドロビン」と呼ばれる方式)のいずれかを選択できます。
ラウンドロビンルーティングによるオムニチャネルの標準的なルーティング動作への影響を理解する
オムニチャネルルーティングによる割り当ては、表面的には単純に見えます。エージェントのキャパシティの空き状況に基づいてルーティングするか、チャネルでの最後の割り当てからの経過時間に基づいてルーティングするかのどちらかの方法で行います。ただし、これらの方法と他のルーティング設定オプションとの相互作用を理解しておくことで、独自のオムニチャネルルーティングワークフローを構築する際に、十分な情報に基づいた決定を下すことができます。
- 手動またはオムニチャネルルーティングに関わらず、チケットをエージェントに割り当てる
- コールまたはメッセージングチケットがエージェントに提供される
- エージェントに割り当てられたチケットが再オープンされる
シナリオ1:対応可能なエージェントがいる
- エージェント1:1件分のキャパシティの空き。5分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
- エージェント2:2件分のキャパシティの空き。3分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
- エージェント3:3件分のキャパシティの空き。1分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
ラウンドロビン
ラウンドロビン方式では、オムニチャネルルーティングは、メッセージングチャネルのチケットを割り当てられてからの経過時間が最も長いエージェント1にメッセージングのチケットを割り当てます。この動作はどのチャネルでも同じです。
空いているキャパシティが最大
空いているキャパシティが最大(標準の方法)を使用している場合、オムニチャネルルーティングはエージェント3にメッセージングチケットを割り当てます。このような動作になるのは、そのチャネルに対して空いているキャパシティが最大のエージェントだからです。この動作はどのチャネルでも同じです。
シナリオ2:キャパシティに空きのあるエージェントがいない
- エージェント1:キャパシティに空きがない。5分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
- エージェント2:キャパシティに空きがない。3分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
- エージェント3:キャパシティに空きがない。1分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。
このシナリオでは、オムニチャネルルーティングはどちらのルーティング方法でも同じように動作します。チケットは、最初にキャパシティに空きができたエージェントに割り当てられます。この動作はどのチャネルでも同じです。
シナリオ3:ルーティングがフォーカスモードにされている
- エージェント1:4件分のキャパシティの空き。5分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。アクティブなコールに対応中。
- エージェント2:2件分のキャパシティの空き。3分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。アクティブなコールに対応中でない。
- エージェント3:4件分のキャパシティの空き。1分前にメッセージングの会話チケットが割り当てられた。アクティブなコールに対応中でない。
ラウンドロビン
フォーカスモードのラウンドロビン方式では、オムニチャネルルーティングは、メッセージングチャネルのチケットを割り当てられてからの経過時間が最も長いエージェント2にメッセージングのチケットを割り当てます。これは、フォーカスモードの場合、オムニチャネルルーティングがコールに対応中のエージェントにメッセージングのチケットを割り当てるのを回避するためです。メールのチケットの場合は、フォーカスモードが適用されないため、このシナリオではエージェント1にルーティングされます。
さらに、フォーカスモードが有効にされておらず、他のすべての要素が同じであった場合、オムニチャネルルーティングは、そのチャネルのチケットを割り当てられてからの経過時間が最も長いエージェント1にチケットを割り当てます。
空いているキャパシティが最大
フォーカスモードで空いているキャパシティが最大(標準の方法)を使用している場合、オムニチャネルルーティングはエージェント3にメッセージングチケットを割り当てます。このような動作になるのは、そのチャネルに対して空いているキャパシティが最大であるのに、アクティブなコールがないからです。これは、フォーカスモードの場合、オムニチャネルルーティングがコールに対応中のエージェントにメッセージングのチケットを割り当てるのを回避するためです。
メールのチケットの場合、フォーカスモードが適用されないため、このシナリオではエージェント1にルーティングされます。このような動作になるのは、エージェント1とエージェント3はキャパシティの空き容量が同じですが、エージェント1のほうがチャネルの仕事を割り当てられていない期間が長いからです。フォーカスモードになっていなくても、他のすべての要素が同じである場合は、このような動作となります。
ラウンドロビンルーティングを有効にする
ラウンドロビンルーティングはオムニチャネルルーティングの設定で有効にできます。
- 管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「オムニチャネルルーティング」>「ルーティング設定」を選択します。
- 「ルーティング設定」ページで、「初期ルーティング設定」の横にある「編集」をクリックします。
- 「割り当ての方法」で、「ラウンドロビン」を選択します。
- 「保存」をクリックします。