カスタマーサポートSuiteと従業員サービスSuiteの両プランには、チケット管理システム、ヘルプセンター、メッセージング、オンラインチャット、音声通話などが統合されており、クロスチャネルでのシームレスな対応を実現します。また、すぐに運用を開始できるよう、必要な基本コンポーネントと設定もあらかじめ用意されています。
ただし、カスタマーサポートSuiteが一般的なカスタマー対応向けに設計されているのに対し、従業員サービスSuiteは、社内の人事部門やIT部門での利用を想定して設計されています。そのためZendeskでは、従業員向けサービスにすぐ使えるサンプルデータや構成例を多数用意しています。
この記事では、従業員サービスSuiteプランに用意されているサンプルデータと構成について説明し、それらの使用方法を説明します。
従業員向けサービス用の追加のサンプルデータと構成について
従業員向けサービスのサンプルデータと構成を使用する
- そのまま使用する
- ニーズに合わせて調整・カスタマイズして使用する
- 使用しないサンプルデータと設定は、非アクティブにするか削除する
これらのサンプルデータや設定は、管理者が識別しやすいよう、すべて名前の先頭に [サンプル] というプレフィックスが付けられています。エージェントとリクエスタの両方に名前が表示されるチケットの場合でも、このプレフィックスはリクエスタ側には表示されません。なお、実際のワークフローで使用することにしたサンプルデータや設定については、「[サンプル]」のプレフィックスを削除することをお勧めします。
また、従業員サービス用のサンプルデータと設定はすべてデフォルトで有効になっている点にもご注意ください。つまり、カスタマーサービスSuiteとSupportプランとは異なり、従業員サービスSuiteプランには、最初から複数のグループ、ブランド、およびチケットフォームが用意されています。これらが動作に影響を与える可能性があるため、お客様のユースケースに該当するものを見極め、それ以外はすべて非アクティブにすることが重要です。
たとえば、新しい従業員サービスSuiteプランには、デフォルトで複数のブランドとオムニチャネルルーティングが有効になっていますが、オムニチャネルルーティングはエージェントがどのブランドに属し、チケットがどのブランドに関連付けられているかを認識しないため、問題が発生する可能性があります。詳しくは「オムニチャネルルーティングでのブランド(department space)の使い方」参照してください。
- 従業員サービスのサンプルデータと設定を確認します。
- 使用しないサンプルコンテンツは非アクティブにします。
- 使用するサンプルコンテンツを設定します。たとえば、以下の設定を行います。
- ブランド別にビューまたはチケットフォームを制限し、エージェントのチケットへのアクセスを制御します。
- チケット内の機密情報を処理するグループをプライベートチケットグループとして設定します。
- オムニチャネルルーティングまたはその他のルーティングオプションのどちらを使用するかを決めます。オムニチャネルルーティングを使用しない場合は、無効にする必要があります。
- チケットトリガ、オムニチャネルルーティングのカスタムキュー、またはその他のビジネスルールを作成して、受信チケットをグループに割り当てます。これらの設定は、エージェントの追加を開始するとすぐに必要になります。
- エージェントと管理者を個別に、または一括で追加します。