カスタマーが助けを必要とする際、一般的には緊急に対応を求めることが多いですが、ほとんどの組織には24時間365日対応できるサポートスタッフが不足している現実があります。チャットボットを使って自動化されたサポートを提供することで、カスタマーがサポートを待つ時間を短縮するか、または完全に排除することが可能です。
チャットボットは、人工知能を活用した会話型のカスタマーサポートUIです。簡単なタスクを自動化し、より優れたエクスペリエンスを提供して、エージェントと連携してカスタマーをサポートします。
Zendeskでは、Answer BotというZendeskのチャットボット機能をカスタマーサービスに取り入れたり、Sunshine Conversationsを使用して独自のボットを構築したり、サードパーティのボットを統合したりすることができます。どの方法でも、ボットのパフォーマンスや動作をカスタマイズすることができます。
この記事では、各オプションの概要と、選択したチャットボットを開始するためのフレームワークについて説明します。
チャットボットの詳細については、AIチャットボットの詳しいガイドをご覧ください。
この記事では、以下のチャットボットオプションについて説明します。
Zendeskのビルトインボット:Answer Bot
Answer BotはZendeskの高度にカスタマイズ可能な自動会話ボットで、Web Widgetやモバイルアプリ、ソーシャルチャネル、サードパーティのチャネルに追加することができます。会話を通じてカスタマーを誘導してサポートリクエストを改善したり、カスタマーが問題を自己解決できるようにヘルプセンターの推奨記事を提示したり、カスタマーから収集した有益な情報をライブエージェントに渡すことで、エージェントがより多くのサポートリクエストを処理し、すべてのカスタマーの待ち時間を短縮できるため、チケットの削減につながります。また、Zendeskのボット構築ツールであるフロービルダーでは、複雑なコーディングは不要です。
Answer Botは、自然言語処理(NLP)を使用してサポートリクエストを解釈し、カスタマーの応答から学習して、各インタラクションでより良いサービスを提供します。
Answer Botには、ボット拡張メッセージングを有効にするとすぐに、お客様側で追加作業をすることなく公開できるシンプルなボットが付属しています。
このセクションでは、次のトピックについて説明します。
Answer Botは、Zendeskメッセージングを使用するすべてのアカウントで利用できます。メッセージングチャネル用の会話ボットを構築する準備ができたら、まずボット拡張メッセージングを有効にして最初のボットを作成することから始めます。
フロービルダーを使用してボットを構築する
Zendeskメッセージングの会話ボットは、カスタマーの質問にボットが適切に対応するための、あらかじめ定義されたカスタム回答のセットです。この回答は、カスタマーにセルフサービスのオプションを提供したり、カスタマーのニーズを明確にするために詳しい情報の提供を求めたり、カスタマーをライブエージェントに引き継がせたりします。各回答が扱うのは1つの問題(目的)だけです。言い回しが異なってもカスタマーの目的を理解できるようにボットをトレーニングすることができます。
Zendeskのビジュアルデザインツールであるフロービルダーでは、以下のアクションを含む回答を作成することができます。
- メッセージの送信:カスタマーにテキストを表示します。
- オプションの提示:カスタマーとやりとりするための、最大6つの定義済みのクイック返信を表示します。
- ヘルプセンター記事の表示:最大6つのヘルプセンター記事をカスタマーに提示します。(アクティブなGuideヘルプセンターでのみ利用可能)
- 詳細を質問する:カスタマーに関する詳細を収集するためのフォームを表示します。
- 質問が解決されたかどうかを尋ねる:回答によってサポートの問題が解決されたかどうかをエンドユーザーに尋ね、選択可能な回答オプションを提供します。
- APIコールを実行する:会話の詳細をCRMにプッシュしたり、製品情報をボットメッセージに取り込んだりできます。
- エージェントへの転送:会話をライブエージェントにエスカレーションします。
- 営業時間条件を追加:営業時間スケジュールを使用して、サポートチームが対応可能かどうかに応じて、会話を2つに分岐させます。
また、ボットを次のように設定することもできます。
- ボット外観と操作性を会社のアイデンティティに合わせる
- メッセージをカスタマイズして提供する
- 複数言語の対応
- 訪問者の認証
- チケット通知を特定のエージェントにルーティング
詳細については、以下の記事を参照してください。
メッセージングチャネルでAnswer Botを使用する
ボットは、Zendeskのメッセージングを使用してカスタマーとつながる任意のチャネルで使用できます。以下はその例です。
- Web Widget:独自のWebサイトまたはGuideのヘルプセンターにメッセージング機能を埋め込みます。
- モバイルアプリ:カスタマーのモバイルデバイス経由でメッセージング機能を提供します。iOS、Android、Unity SDKに対応しています。
- サードパーティチャネルおよびソーシャルチャネル:カスタマーがどこにいても、つながり、サポートします。Answer BotはSlack DM、Facebook Messenger、Twitter DM、WhatsApp、InstagramDM、WeChatなどで利用できます。
カスタマーとやりとりするチャネルがどのタイプ(またはどれだけの数)であっても、エージェントは「エージェントワークスペース」という1つのチケットインターフェイスでカスタマーとのやりとりを管理できます。エージェントワークスペースでは、エージェントは、カスタマーが最初にコンタクトしたチャネルに制限されることなく、適切なチャネルを使用して問題に対処できます。
詳細については、以下の記事を参照してください。
Answer Botのその他のオプション
また、Answer Botには、カスタマーとのサポートを自動化するために使用できる基本的なオプションである推奨記事の提示機能も搭載されています。推奨記事の提示は、Zendesk Guideヘルプセンターと連携して、次の方法でカスタマーに記事を提案します。
- チケット送信時のメール通知
- Webベースのチケットフォーム
- Web Widget(従来版)のやりとり
詳細については、以下の記事を参照してください。
チャットボットの高度なカスタマイズ:Sunshine ConversationsのWeb Messenger
Sunshine Conversations Web Messengerチャネルでは、高度にカスタマイズ可能な非同期チャットボットを設計し、自分のWebサイトに埋め込むことができます。非同期ボットはデスクトップやモバイルのブラウザからアクセスでき、ソーシャルチャネルやビジネスチャネルに接続して会話を続けることができます。
このセクションでは、以下のトピックについて簡単に説明します。
また、Sunshine Conversationsを使用して、プログラム可能な会話を独自に設計・実装したり、既存のチャットボットに接続したり、サードパーティ製のチャットボットをZendeskアカウントに統合したりすることもできます。
詳細については、以下の記事を参照してください。
Web Messengerの機能
Web Messengerには、以下の機能だけでなく、その他のオプションも自由に組み込むことができます。
- コンテンツタイプ:テキスト、画像、添付ファイル、絵文字。
- 構造化されたメッセージ:スクロール可能なオプションやクリック可能なオプションを含みます。
- 会話リスト:複数の進行中の会話をカスタマーがナビゲートできるようにします。
- 未読のメッセージの識別子:カスタマーとエージェントは、自分の最後のコメントが閲覧されたかどうかを確認できます。
- フォーム:エージェントがカスタマーにより良いサービスを提供できるよう、ユーザーデータを取得します。
- ユーザー認証:会話におけるセキュリティを向上させます。
その他のカスタマイズオプション
Web Messengerには、ウィジェットの外観とパフォーマンスを向上させるために使用できるカスタマイズオプションが組み込まれています(以下はその例ですが、これらに限定されません)。
- 表示スタイル:Web Messengerをボタンまたはタブとしてカスタマーに提示します。
- カラー、ビジネスプロフィール、背景画像:ウィジェットのルック&フィールに、自社ブランドを反映させることができます。
- 通知音:通知音をカスタマイズ(または無効に)できます。
- ブラウザのストレージ:ブラウザ内の匿名ユーザーを追跡します。
他のアプリとの統合:サードパーティのボット
Zendeskのチャットボットとサードパーティのチャットボットを連携させて1つの会話に集約し、社内のすべてのチームと共有することができます。
- Zendeskマーケットプレイスには、Support、Chat、またはSellのアカウントにインストールして使用できるチャットボットに関連するアプリがあります。
- Sunshine Conversations Marketplaceには、チャットボットのオプションがあります。
それぞれのアプリには、独自のセットアップと設定プロセスがあり、サードパーティの開発者によって決定された独自の機能があります。その情報には、アプリのマーケットプレイスエントリからアクセスできます。
以下の記事をお読みいただくと、どのチャットボットソリューションが自社に適しているかを判断できます。