「エンドユーザー(カスタマー)」設定ページでは、ユーザーによるZendeskへのアクセス方法と使い方に影響する設定を選択できます。たとえば、Zendeskアカウントを誰もが利用できるようにしたい場合は、「誰でもチケットを送信可能」設定を選択します。この設定および関連するエンドユーザーの設定により、Zendeskがエンドユーザーにどのように公開されるか/アクセスが制限されるかが決まります。
Zendeskアカウントへのエンドユーザーアクセスは以下のように設定できます。
- 誰でもチケットを送信でき、Zendeskへの登録またはメールアドレスの確認を必要としない。ユーザーはCAPTCHAの要件に基づいて、自分が人間であることを証明する必要があります。
- チケットのエンドポイントが認証されていれば、誰でもチケットを送信することができる。
- 誰でもチケットを送信できるが、Zendeskへの登録とメールアドレスの確認を必要とする。
- 誰でもチケットを送信できるが、メールドメインまたはIP制限にもとづいてZendeskアカウントへのアクセスを制限する。言い換えれば、承認されたユーザーからのみ、登録とチケットを受け付けるということです。
- 管理者自身がZendeskアカウントに追加したユーザーのみが、チケットを送信してヘルプセンターを使用することができる。
この設定にはバリエーションがあります。たとえば、誰もがチケットを送信できるように許可する一方で、Zendeskへの登録を要求し、同時にメールドメインまたはIPアドレス範囲の制限を使用してアクセスを制限することができます。また、これらの設定は、ソーシャルメディアシングルサインオンおよびエンタープライズシングルサインオンの使用によっても影響を受けます(「Zendeskの各種シングルサインオン(SSO)オプション」を参照)。
エンドユーザー設定を管理するには
- 管理センターで、サイドバーのメンバーアイコン()をクリックし、「設定」>「エンドユーザー」を選択します。
チケットを送信できるメンバーを選択する
「誰でもチケットを送信可能」設定は、Zendeskにアクセスして使用できるユーザーを決定するという最も重要なエンドユーザー設定です。誰にでもZendeskアカウントの使用を許可したり、管理者が追加したユーザー以外には非公開にするか、または特定のメールドメインあるいはIPアドレス範囲内のユーザーのみにZendeskアカウントの使用を制限することができます。これらの設定オプションは、それぞれ「公開」、「非公開」、「制限付き」と呼ばれています。詳細については、以下の記事を参照してください。
スパムチケットを管理する
スパムチケットを制御する方法は2つあります。1つはCAPTCHAの使用です。CAPTCHAは、チケットの送信を誰にでも許可すると自動的に有効になります。APIからスパムが送信されている場合は、リクエストAPI(/api/v 2/requests)エンドポイントおよびアップロードAPI(/api/v 2/uploads)エンドポイントを使用して作成されたすべてのチケットに認証を要求することもできます。
CAPTCHAを使用する
誰でもチケットを送信できる場合、アカウントを保護するために、CAPTCHAが使用されます。つまり、サインインしていないユーザーは、チケットを送信する前に確認テストを完了するように求められる可能性があります。
誰でもチケットを送信できるように設定した結果、スパムメールがZendeskアカウントのチケットとして処理されてしまうことがあります。登録もサインインもしていないユーザーに対して、チケットを送信する前に人間であることを確認するよう要求することは、スパムを防ぐのに非常に役立ちます。Zendeskは、Cloudflareのボット検出/管理ソフトウェアを使用して、ボットや悪質なトラフィックを防いでいます。ほとんどのユーザーは、CAPTCHAに回答することなく、人間であることを確認するだけで済みます。リスク解析エンジンが、ユーザーが人間であるか、悪意のあるユーザーであるかを予測します。確定できない場合、CAPTCHAを表示し、チケットを送信する前に回答するようにユーザーに求めます。
「アカウント登録」ページに含まれるCAPTCHAはデフォルトで有効になっており、無効にすることはできません。CAPTCHAは現在Web Widgetでは使用できません。
リクエストAPIエンドポイントに認証を要求する
リクエストAPIエンドポイント(/api/v 2/requests)とアップロードAPIエンドポイント(/api/v 2/uploads)で、認証を要求することができます。スパムの防止には非常に効果的ですが、認証を要求することで、エンドユーザーが匿名でチケットを作成することが難しくなります。Zendesk Web Widgetの問い合わせフォームやカスタムアプリ、外部Webフォームといった一部のチケット作成方法では、未認証の匿名チケット作成プロセスを通じてチケットが送信されます。リクエストエンドポイントおよびアップロードエンドポイントで認証を要求すると、これらのソースからの匿名チケットが作成されなくなります。「リクエストAPIおよびアップロードAPIに認証を必要とする」設定は、デフォルトでオフになっており、管理センターでのみ有効にできます。
ユーザーに登録を求める
ヘルプセンターのデフォルト設定では、「アカウント登録」ページが表示され、ユーザーが任意でユーザーアカウントを作成することができます。ユーザーにユーザー登録とアカウントの作成を要求するには、「ユーザーに登録を求める」設定を有効にします。アカウントを作成する場合、ユーザーのメールアドレスを確認することが必要です。メールアドレスが確認されるまでは、サポートリクエストWebフォームやWeb Widget、メールなどを経由してサポートリクエストが作成されても、一時停止状態になり、Zendeskのビューには表示されません。
登録手順の詳細と、登録を求めることの利点について詳しくは、「エンドユーザー登録のオプション」を参照してください。
メールの許可リストとブロックリストを使用してZendesk Supportへのアクセスを管理する
誰でもチケットを送信できる場合は、許可リストとブロックリストを使用してZendesk Supportへのアクセスを制限することができます。たとえば、許可リストに追加したメールドメインに属するメールアドレスからのユーザー登録およびサポートリクエストを受け入れることができます。さらに、ブロックリストにアスタリスク(*)を追加することで、許可リストに追加されていないユーザー全員を拒否することができます。Zendeskにアクセス制限を設定しない場合は、許可リストとブロックリストをどちらも空白のままにします。
許可リストとブロックリストについて詳しくは、「承認済みのメールアドレスを持つユーザーだけにチケットの送信を許可する方法(制限付き)」を参照してください。
また、IP制限を用いたアクセス制御も可能です。詳しくは「IPアドレス範囲の制限によるZendesk Supportおよびヘルプセンターへのアクセスの制限」を参照してください。
登録メッセージと登録確認メール通知
ヘルプセンター内の「アカウント登録」ページには、登録フォームに必要事項を入力するように促すメッセージが表示されます。
「カスタマー(エンドユーザー)」設定ページのこのメッセージは、「ユーザー登録メッセージ」を編集することでカスタマイズできます。また、このメッセージに動的コンテンツを追加することもできます。「動的コンテンツでの複数の言語のサポート」を参照してください。
ユーザーが登録すると、ヘルプセンターにサインインできるように、メールアドレスの確認とパスワードの作成を求める登録確認メールメッセージ(「ユーザー登録確認メール」と呼ばれる)が送信されます。
ユーザーは、ユーザープロフィールにサブメールアドレスを追加したときにも、同じような内容のメール(「メールアドレス確認メール」と呼ばれる)を受け取ります。これらの通知メールはどちらもカスタマイズ可能で、メッセージの内容を動的に入れ替えることができます。
管理者によって登録されたユーザーにメールアドレス確認メールを送信する
チームメンバーによって新規ユーザーが作成されたときにも、登録完了通知メールを送信することができます。これは、前のセクションで説明したメールメッセージと同じものです。管理者がユーザーを登録する場合、ユーザーがZendeskにサインインできるように、ユーザー自身にメールアドレスを確認させ、パスワードを作成させるとよいでしょう。もちろん、Zendeskには、アクセスやユーザー登録、サインインに関するさまざまなオプション(シングルサインオンなど)が用意されているため、この設定を有効にしなくてもかまいません。
「エージェントまたは管理者によって新規ユーザーが作成されたときにも登録確認メールを送信する」設定の使用方法の詳細については、次のトピックを参照してください。
エンドユーザーにプロフィールの編集とパスワードの変更を許可する
デフォルトでは、ユーザーは自分のプロフィールデータを表示して編集できます。これにより、ユーザーは自分のユーザープロフィールに情報を追加できるようになります。たとえば、ユーザーが自分でサブメールアドレスやX(旧Twitter)アカウントなどの情報をプロフィールに追加することができます。リモート認証を使用する場合は、ユーザーデータがZendeskアカウントの外部で処理されるため、「ユーザーが各自のプロフィールデータを表示および編集できるようにする」を無効にします。
また、ユーザーはデフォルトでパスワードの変更を許可されています。通常は、ユーザーがパスワードを自分で変更できるようにしますが、別のシステムでユーザーとパスワードを管理し、リモート認証を使用している場合は、「ユーザーが各自のパスワードを変更できるようにする」を非アクティブにしておきます。
電話番号を確認する
この設定が有効になっている場合、ユーザープロフィールに追加する電話番号は、国際標準のE.164形式にすることが必要です。E.164形式の番号は、最大15桁の数値で、通常は [+][国コード][(エリアコードを含む)契約者の電話番号] の形式で記述されます。この形式に従っていない番号は、ユーザープロフィールに保存されません。
ユーザータグを有効にする
ユーザータグを有効にすると、ユーザープロフィールにタグを追加できるようになります。これらのタグは、チケットに追加されるので、ワークフローの管理に使用できます。たとえば、特定のユーザーのチケットをエスカレートさせるために使用できます。
ユーザーのプロフィールに追加されたタグは、ユーザーには表示されません。
詳細については、「ユーザーおよび組織へのタグの追加」を参照してください。