プロシージャとは、エージェントCopilotのツールの1つであるオートアシストが、チケット上でエージェントに返答やアクションを提案する際に従うべき指示です。
この記事では、次のトピックについて説明します。
- オートアシストのプロシージャについて
- プロシージャの作成
- プロシージャのテスト
- プロシージャの編集
- プロシージャの非公開
- プロシージャの削除
- 効果的なプロシージャを作成するためのベストプラクティス
- プロシージャの例
関連記事:
オートアシストのプロシージャについて
プロシージャとは、カスタマーのリクエストを解決する際に、オートアシストがエージェントに提供すべきアドバイスを記載した一連の指示書です。プロシージャがあれば、オートアシストはどのようなトピックに関しても返答を提案することができます。ただし、オートアシストが提案できるアクションは、現在のところ、チケットを解決済みとしてマークするアクション、カスタムAPIアクション、および特定のShopifyアクションの3つに制限されています。
オートアシストは、LLMトレーニングの結果、特定のカスタマーのリクエストに対して従うべきプロシージャを把握しています。オートアシストに返答を提案させるために、特定の目的やその他のチケットメタデータに特定のプロシージャを関連付ける必要はありません。つまり、オートアシストは、カスタマーのリクエスト内容をそのまま理解し、管理者がカスタマーの質問のトピックに対応する既存のプロシージャを作成していた場合は、そのプロシージャを関連付けることができます。
関連するプロシージャが存在しない場合、オートアシストはLLMトレーニング(Zendeskヘルプセンターのコンテンツではなく)に基づいて提案を行います。ただし、これらの提案はお客様のビジネスには当てはまらない場合もあるので、オートアシストの提案を受けるチケットタイプについては、常にプロシージャを作成することをお勧めします。
プロシージャの作成
管理者はGuideで新しいプロシージャを作成できます。
新しいプロシージャを作成するには
- Guide管理で、サイドバーの「プロシージャ」をクリックします。
- 「プロシージャを作成」をクリックします。
または、「プロシージャを作成」の横にあるドロップダウン矢印をクリックし、「例を使用」を選択します。これにより、プロシージャ「名前」フィールドとコンテンツフィールドにテキスト(必要に応じて変更可)が入力されます。
- 「名前」フィールドに、新しいプロシージャのわかりやすい名前を入力します。
この名前は、オートアシストがカスタマーとの会話を適切なプロシージャに紐づける際に使用されます。このプロシージャ名は管理者のみがGuideで参照でき、エージェントワークスペースでエージェントが参照することはできません。
- 「名前」フィールドの下でクリックし、プロシージャのコンテンツを入力します。
プロシージャは、社内プロセスの実行方法をエージェントに指示する形で記述します。カスタマーのリクエストを解決する方法を、簡単なステップに分けてプロシージャを整えます。プロシージャ全体を通して、具体的かつ一貫した用語を使用します。例については、後述の「プロシージャの例」を参照してください。
または、ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)チャットボット用のプロンプトを設計するように記述することもできます。詳しくは「OpenAI’s best practices on prompt engineering(プロンプトエンジニアリングに関するOpenAIのベストプラクティス)」を参照してください。ページ上部にある編集ツールバーのツールを使って、見出し、太字や斜体のテキスト、箇条書きや番号付きのリストを追加します。現在のところ、プロシージャに画像を含めることはできません。
その他の問題については、「効果的なプロシージャを作成するためのベストプラクティス」を参照してください。 - (オプション)作成中のプロシージャを途中で保存するには、「下書きを保存」をクリックします。
- プロシージャを公開するには、「下書きを保存」の横にあるドロップダウン矢印をクリックし、「公開」を選択します。
- 表示されたウィンドウで「公開」をクリックします。
公開したプロシージャは、自動的にオートアシストで使用できるようになります。
プロシージャのテスト
本番環境でオートアシストにカスタマーへの返答やアクションを提案させる前に、必ずプロシージャのテストを実施してください。
プロシージャをテストするには
- オートアシストを操作できるエージェントを、テストを実施しているグループまたはエージェントに限定します。
- agent_copilot_enabledタグを含むメッセージまたはメールのチケットを作成します。オートアシストはエージェントが作成したチケットを無視するため、メールのチケットは、Zendeskアカウント内のどのエージェントにも関連付けられていないメールから作成される必要があります。
-
オートアシストの支援を受けながらチケットの解決を試みます。
- これをテストする最も速い方法は、「ボットをテスト」オプションを使うことです。詳しくは「公開前に会話ボットをテストする」を参照してください。
- オートアシストとShopifyとの連携をテストする場合、Shopifyストアでテスト注文を行うことができます。
- 期待どおりの提案がオートアシストから提供されない場合は、プロシージャの説明をより明確かつ具体的に修正します。
- 期待どおりの提案が提供されるまで、必要に応じてステップ1~4を繰り返します。良いプロシージャを生むには作成プロセスを繰り返すこと、数回の書き直しが必要になるかもしれません。
プロシージャの編集
オートアシストに従わせる指示を変更する必要がある場合、作成したプロシージャを編集できます。
既存のプロシージャを編集するには
- Guide管理で、サイドバーの「プロシージャ」をクリックします。
- 設定を変更するプロシージャの名前をクリックします。
- 必要に応じてプロシージャの名前やコンテンツを変更します。
- 「公開」をクリックします。
プロシージャの非公開
プロシージャを非公開にした場合、プロシージャのコンテンツは保持されますが(削除はされない)、再度プロシージャが公開されるかライブにされるまで、そのプロシージャに基づく提案はオートアシストからエージェントに提示されなくなります。
プロシージャを非公開にするには
- Guide管理で、サイドバーの「プロシージャ」をクリックします。
- 非公開にするプロシージャで、オプションメニュー()をクリックし、「非公開」を選択します。
プロシージャの削除
不要になったプロシージャは削除できます。プロシージャを一時停止した場合と同様に、プロシージャを削除すると、オートアシストはそのプロシージャに基づくアドバイスをエージェントに提供しなくなります。プロシージャの削除は永続的なものであり、そのコンテンツを復元することはできません。
プロシージャを削除するには(「高度なAI」の購入時期が2024年10月9日以前の場合)
- Guide管理で、サイドバーの「プロシージャ」をクリックします。
- 削除するプロシージャで、オプションメニュー()をクリックし、「削除」を選択します。
効果的なプロシージャを作成するためのベストプラクティス
プロシージャを作成する際は、以下のベストプラクティスに従ってください。
- ステップは、簡潔で分かりやすくします。サポート担当者が実行する分かりやすいコマンドとしてステップを表現します。例:「カスタマーに次の動画を見てもらうように依頼してください: <link>」。ただし、「カスタマーがリクエストした項目を検索して、リンクを共有する」といった指示は避けてください(オートアシストは自動的にヘルプセンターやWebサイトを検索することはできません)。
- エージェントの視点を考慮します。プロシージャは、サポート担当者に話しかける視点で記載する必要があります。カスタマー向けのヘルプセンター記事から既存のコンテンツをコピーする場合は、サポート担当者向けの留意事項とアクションを反映するように更新します。
- フィードバックのステップを含めます。オートアシストが次のステップに進むために必要なカスタマー情報を収集できるようにします。例:「カスタマーに<アクション>が役に立ったかどうかを尋ねる。」
- 用語に一貫性をもたせます。製品とサービスについて必ず同じ用語を使用します。つまり、1つの製品またはサービスに言及するために異なる単語を使用することは避けます。
- 必要に応じて条件を含めます。一部の条件(契約者と非契約者など)に基づいて異なるプロシージャがある場合は、プロシージャにその情報を含めます。例:「カスタマーに挨拶し、契約者であるかどうかをたずね、カスタマーの回答を待ってから先に進む。」
- テストと学習を行います。期待どおりの提案がオートアシストから提供されない場合は、プロシージャの説明をより明確かつ具体的に修正します。詳しくは「プロシージャのテスト」を参照してください。
プロシージャの例
以下のプロシージャ例では、エージェントCopilotがカスタマーに適切な車を選んでもらうためのサポート方法を説明しています。
タイトル
車の選び方をカスタマーにアドバイスする
コンテンツ
ステップ1:カスタマーのニーズを理解する
まず、カスタマーの要件を理解するために質問を行います。
- 車の主な用途は何でしょうか?(通勤用、家族用、オフロード用など)
- 購入予算はどのくらいですか?
- ブランドや車種にご希望はありますか?
ステップ2:以下のリストから適切なオプションを提示する
収集した情報に基づき、カスタマーの希望に合う車種を以下のリストから提示します。希望の車がリストにない場合は、ご用意できません。以下のリストにない車は決して提示しないでください。
通勤用:
- 通勤車A:信頼性、燃費の良さ、最先端の安全機能で知られている。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- 通勤車B:優れた燃費効率、快適なインテリア、耐久性に定評がある。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- 通勤車C:快適性、効率性、テクノロジー機能のバランスに優れている。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
ファミリー向け:
- ファミリーカーA:広々とした車内、安全性の高い評価、優れた燃費性能で家族に人気。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- ファミリーカーB:3列シート、堅牢な安全機能、快適な乗り心地で知られる。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- ファミリーカーC:広々とした空間、牽引力、先進的なテクノロジーオプションを提供する大型SUV。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
オフロード愛好家向け:
- オフロードカーA:オフロード性能と堅牢さに定評がある。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- オフロードカーB:オフロード性能に定評のある信頼性の高いピックアップトラック。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- オフロードカーC:多用途でパワフル、仕事にも遊びにも最適。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
高級志向:
- 高級車A:贅沢さと性能、先進技術を兼ね備えている。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- 高級車B:豪華なインテリア、スムーズな乗り心地、最先端の機能を提供。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
- 高級車C:エレガントなデザイン、全輪駆動システム、高品質なキャビンで知られています。 <実勢価格、燃費、保険料、エンジンタイプ、その他の重要な詳細情報を記載します。>
ステップ3:支払い方法の相談
車の選定後、支払いに方法として現金かクレジットのどちらを希望するかカスタマーに尋ねます。
ステップ4:契約締結または試乗の提案
カスタマーが契約締結の準備ができている場合:
- お礼を述べ、氏名と電話番号を尋ね、2時間以内に別の担当者から連絡する旨を伝えます。
契約締結の準備がまだできていない場合:
- 最も興味を持っている車種で試乗するようカスタマーに勧めます。カスタマーが試乗に同意した場合、氏名と電話番号を尋ねします。そして、カスタマーの指定日時に試乗が可能かどうかを確認し、1時間以内に担当者から連絡することを伝えます。
補足情報:
当社のディーラーでは、7日間の返品保証や、柔軟な支払いオプション(月払いまたは季節ごとの分割払い)、サービス予約時の代車の無料貸し出しを提供しています。支払いまたはプロモーションに関するその他の質問については、対応できません。