インテリジェントトリアージ機能は、人工知能(AI)を使用して、エージェントや管理者の助けを借りずに、チケット対応に役立つ情報をSupportやメッセージングのチケットに追加するものです。具体的には、インテリジェントトリアージで、新しいチケットの目的と言語、カスタマーのセンチメントを予測します。この情報を使用して、トリガや自動化でワークフローを自動化したり、チーム用のビューを設定したり、Exploreレポートを作成したりすることができます。
この記事では、次のトピックについて説明します。
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インテリジェントトリアージの使用に関する要件
インテリジェントトリアージは、以下の条件を満たす組織で利用できます。
要件の種類 | 要件の条件 |
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プラン |
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業種 この要件は、目的予測機能にのみ適用されます。リストアップされた業界のどれかに属していなくても、言語とセンチメントの予測にインテリジェントトリアージを使用することは可能です。 |
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チケットボリューム この要件は、目的予測機能にのみ適用されます。 |
過去6か月間に、サポート対象の言語でエンドユーザーが作成したチケットが1,000件以上ある。 |
チケット言語の分布 | チケットの少なくとも90%がサポートされている言語である |
適切なモデル適合 この要件は、目的予測機能にのみ適用されます。 |
現在の機械学習モデルがアカウントにどの程度適用されるかを判断するために、過去6か月間のチケットのサンプルで品質チェックを実行します。品質チェックでは、インテリジェントトリアージは、少なくとも30%のチケットに高信頼度のラベル付けを、少なくとも60%のチケットに信頼度「中」のラベル付けを行う必要があります。 |
限定公開への参加
Zendeskは以前、インテリジェントトリアージ機能を限定公開で提供していました。限定公開の対象となるには、以下の条件があります。
- 上記の要件を満たしていること
- 2022年12月12日より前にインテリジェントトリアージをアクティブ化していること
限定公開を利用されたお客様は、有料プランのアドオンを購入することなく、2022年12月12日以前にリリースされたインテリジェントトリアージの機能に無料でアクセスすることができます。それ以外の追加機能は、無料の限定公開の対象には含まれません。
インテリジェントトリアージについて
インテリジェントトリアージを有効にすると、チケットに以下のフィールドが新たに追加されます。
- Intent(目的):チケットの内容についての予測です。とりうる値を確認するには、目的の設定ページの「分類」タブを開き、「分類の値」の見出しの下にあるAI目的一覧を表示します。
- Intent confidence(目的の信頼度):目的についての予測の正確さを示します。高、中、低のいずれかの値をとります。
- Language(言語):チケットで使用されている言語についての予測です。可能な値を表示するには、設定ページの「分類」タブを開きます。
- Language confidence(言語の信頼度):言語についての予測の正確さを示します。高、中、低のいずれかの値をとります。
- Sentiment(センチメント):カスカマーが自分のリクエストについてどのように感じるかを予測します。非常にポジティブ、ポジティブ、普通、ネガティブ、および非常にネガティブのいずれかの値をとります。
- Sentiment confidence(センチメントの信頼度):センチメントについての予測の正確さを示します。高、中、低のいずれかの値をとります。
これらの各フィールドの値は、チケットの更新時にZendeskの機械学習モデルによって、チケット送信時の最初のメッセージの内容に基づいて設定されます。エージェントは必要に応じてフィールドの値を更新することができます。
フィールドに値が入力されるとタグも自動的にチケットに追加され、トリガ、自動化、およびレポートの作成に役立ちます。これらのタグは、「目的」、「言語」、および「センチメント」フィールドの値を反映し、次のような構造をとります。
- intent__目的フィールドの値
- language__言語フィールドの値
- sentiment__センチメントフィールドの値
目的、言語、センチメントの値の概要
目的
「目的」フィールドについては、インテリジェントトリアージは特定の業種に特化した目的を識別するようにトレーニングされます。また、目的とセンチメントの検出機能が適用される言語は以下のものだけです。
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Zendeskの目的モデルには、サポートされているすべての業界の目的が含まれています。このモデルのアカウントは、チケットの会話データに基づいて、関連する目的とユースケースにアクセスできます。このモデルにより、複数のブランドやさまざまなユースケース、現在サポートしている複数の業界にまたがるアカウントにも対応できます。
言語
「言語」フィールドについては、インテリジェントトリアージにより約150種類の言語を検出できます。詳しくは「Zendeskの製品別言語サポート」を参照してください。
センチメント
「センチメント」フィールドは、カスタマーが送信しようとしているリクエストに対して、カスタマーがどの程度ポジティブまたはネガティブなセンチメントを持っているかを予測するものです。この予測は、チケットの最初のメッセージのテキストに基づいて行われ、次のカテゴリのいずれかに分類されます。
- 非常にポジティブ:メッセージには、強い肯定的な言葉(「すばらしい」や「完璧」など)、強い副詞で修飾された肯定的な言葉、または複数の肯定的な文が含まれています。
- ポジティブ:メッセージには、感謝の気持ちを表す語句や、肯定的な文が1つか2つ含まれています。
- 普通:メッセージには、否定的な限定詞(「少しも」や「必ずしも」など)を含まない事実の記述や、または肯定的な記述と否定的な記述が混在しています。
- ネガティブ:メッセージには、不満を表す語句や、否定的な言葉による苦情が含まれているか、同じような不満が何度も繰り返されています。
- 非常にネガティブ:メッセージには、強い否定的な言葉や、書式が強調されたテキスト、複数の感嘆符、または複数の否定的な語句が含まれています。
インテリジェントトリアージは、カスタマーサービス向けに調整されています。つまり、カスタマーの注文に問題があった、必要な情報が見つからない、あるいはそれに類する「ネガティブ」な状況だからといって、チケットにネガティブなセンチメントを割り当てることはありません。その代わりに、「カスタマーがカスタマーサービスに連絡するのは、対処が必要な問題があるからだ」という前提でセンチメントを分析するようにチューニングされています。
インテリジェントトリアージを有効にして設定する
管理者は、管理センターでインテリジェントトリアージを有効にすることができます。
インテリジェントトリアージは、有効にした後に作成されたチケットにのみ予測を追加します。チケットに予測が表示されない他の理由については、「インテリジェントトリアージがチケットに予測を追加しなかったのはなぜですか?」を参照してください。
インテリジェントトリアージを有効にして設定するには
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管理センターで、サイドバーの「 オブジェクトとルール」をクリックし、「ビジネスルール」>「インテリジェントトリアージ」を選択します。
以下の画面が表示され、「目的」、「言語」、および「センチメント」の予測タイプのステータスは、最初「保留中」と表示されています。しばらくすると、ステータスが「アクティブ」に変わり、インテリジェントトリアージの準備が完了したことがわかります。目的のステータスに「利用不可」と表示される場合は、「インテリジェントトリアージを有効にすると、目的が利用できないのはなぜですか?」を参照してください。
- 個々の予測タイプを設定したりオフにしたりするには、修正する予測タイプ(目的、言語、またはセンチメント)にカーソルを合わせてオプションメニューから「設定」を選択します。
- 予測タイプの設定ページで、次のオプションから選択します。
- <予測タイプ>トリアージを有効にする:予測タイプでチケットが自動的に充実化されないようにする場合は、このチェックボックスをオフにします。
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メールチャネル:Webフォーム、メール、Webサービス(API)の各チャネルはデフォルトで有効になっています。また、Text、Web Widget、モバイルSDK、モバイル、Facebook投稿、X Corp、ソーシャルメッセージングの各チャネルを有効にすることができます。(チャネルインテグレーションでチケットを作成する場合は、「ソーシャルメッセージング」を選択してください)メモ:通常、追加のチャネルを有効にすることはお勧めしませんが、それらのチャネルからのチケット量が多い場合は、有効にすることを検討してください。会話形式のメッセージやシステム通知、スパムの多いチャネルは、予測の信頼度が低くなります。
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メッセージングチャネル:Web Widget、WhatsApp、Facebook Messengerの各チャネルは、デフォルトで有効になっています。また、Android SDK、Google RCS、Instagram DM、iOS SDK、LINE、Slack、Telegram、Twilio SMS、X Corp DM、Viber、WeChat、Apple Business Chat、Google Business Messages、KakaoTalk、MessageBird SMS、Native Messaging、Sunshine Conversations APIの各チャネルを有効にすることができます。メモ:Web Widget、iOS SDK、Android SDK、ネイティブメッセージングのいずれかのチャネルを有効にすると、4つのチャネルすべてが自動的に有効になります。
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除外条件:エージェントによって作成されたチケットを予測タイプで充実化されないようにするには、「エージェントが開始したチケットを無視する」チェックボックスをオンにします。メモ:このチェックボックスが選択されている場合、一時停止中のチケットは停止が解除されても、インテリジェントトリアージ予測では充実化されません。
- 「保存」をクリックします。
safe_update
プロパティを使用するように設定されていることを確認し、インテリジェントトリアージのチケットフィールドが誤って上書きされないようにします。詳しくは「チケット更新の衝突を防ぐ」参照してください。