AIエージェント - Advancedでは、メッセージングとメールの各チャネルで高度なAIエージェントを作成できます。生成AIを利用することで、これらの高度なAIエージェントはカスタマーと会話することができ、場合によっては人間のエージェントを介さずにリクエストを解決することができます。さらに、スクリプトで会話フローを定義することで、AIエージェントに特定の会話タイプをより細かく制御して処理させることもできます。
人間のエージェントが必要になる場合でも、引き継ぎ中にAIエージェントが集めた情報のおかげで、人間のエージェントが素早く対応し、カスタマーの問題をより効率的に解決することができます。
この記事では、AIエージェント - Advancedに含まれる主要機能を使い始めるための概要を説明します。
この記事では、以下のトピックについて説明します。
ステップ1:高度なAIエージェント用にヘルプセンターコンテンツを最適化する
高度なAIエージェントは、生成AIを使用してヘルプセンターのコンテンツに基づいて返答を作成することができます。ヘルプセンターのコンテンツが充実しているほど、AIエージェントはカスタマーの質問に正確に回答できるようになります。
ヘルプセンターを始めたばかりの場合は、まずチケットやその他のリソースを確認し、ナレッジベースに追加する問題を見つけます。詳しくは「カスタマーの問題を見つけてナレッジベースの運用を開始するためのベストプラクティス」を参照してください。
すでにヘルプセンターをお持ちの場合は、コンテンツの最適化をご検討ください。詳しくは「ベストプラクティス:生成AIの導入に向けたヘルプセンターの準備」を参照してください。
ステップ2:高度なAIエージェントを対応させるチャネルを設定する
AIエージェントは、メッセージングおよびメールのチャネル経由のリクエストに対応し、カスタマーに回答を提供します。それにはまず、AIエージェントを利用するチャネルを設定する必要があります。
これらのチャネルをまだ設定していない場合は、以下のリソースを参照してください。
ステップ3:高度なAIエージェントを作成して設定する
ヘルプセンターを最適化し、チャネル設定を終えたら、高度なAIエージェントの作成と設定に進みます。AIエージェントを作成する際は、次の項目を選択します。
- AIエージェントの名前
- 対応させるチャネルのタイプ(メッセージングまたはメール)
- 所属する業種
- AIエージェントがサポートする主要言語
詳しくは「カスタマーの問題を自動的に解決する高度なAIエージェントの構築」を参照してください。
高度なAIエージェントを作成したら、さらに以下の設定も行います。
ステップ3.1:AIエージェントのペルソナを設定し、アイデンティティを決定する
詳しくは「高度なAIエージェントのペルソナ、文章のトーン、代名詞の形式のカスタマイズ」を参照してください。
ステップ3.2:AI生成回答の基盤となるナレッジソースをインポートする
AIエージェントがカスタマーの質問にAI生成の回答を返すには、少なくとも1つのナレッジソースへのアクセス権限が必要です。ナレッジソースにできるのは、ヘルプセンター、Confluenceサイトまたはスペース、CSVファイル、WebクロールされたWebサイトなどです。
詳しくは「高度なAIエージェントのナレッジソースのインポート」を参照してください。
ステップ3.3:カスタマーのリクエストを特定するためのユースケースを作成する
次に、AIエージェントがカスタマーのリクエストを正しく理解し、適切な生成プロシージャや対話フローに沿って対応できるようにするユースケースを作成します(詳細は次のセクションを参照)。ユースケースを作成しない場合、AIエージェントは、インポートされたナレッジソースのコンテンツだけをもとに応答を生成することになります。
詳しくは「高度なAIエージェントのユースケースの作成」を参照してください。
ステップ3.4:応答を制御するための生成プロシージャまたは対話を作成する
AIエージェントの設定で最も重要なステップは、生成プロシージャを作成することです。生成プロシージャにお客様のポリシーを反映させ、AIエージェントがそのポリシーに沿ってカスタマーのリクエストを解決できるようにする必要があります。プロシージャでは、セットアップやメンテナンスの手間を抑えられますが、細かい挙動を細かく制御するのは難しくなります。
詳しくは「自律型AIエージェント用のプロシージャ生成」を参照してくだい。
生成プロシージャに加えて対話を作成し、AIエージェントにスクリプトで記述された会話フローに従ってカスタマーのリクエストに応答させるようにすることもできます。対話は細かく制御できますが、プロシージャに比べてメンテナンスの手間がかかります。
詳しくは「対話ビルダーを使用した高度なAIエージェントの会話フローの作成」を参照してください。
生成プロシージャと対話の両方を使用するAIエージェントは、「ハイブリッドAIエージェント」とも呼ばれます。状況に応じて、柔軟性の高い生成プロシージャを使うユースケースと、あらかじめ設計された対話フローを使うユースケースを使い分けることができます。
詳しくは「ユースケースで対話または生成プロシージャを使用する設定」を参照してください。
ステップ3.5:自動化を強化するためのアクション、エンティティ、APIインテグレーションを作成する(オプション)
生成プロシージャまたは対話で有益な情報を活用するために、以下のものを作成できます。
- アクション:セッションまたは顧客関係管理(CRM)システムの情報に基づいて、AIエージェントが実行できるようにする。詳しくは「高度なAIエージェントのアクションの作成と追加」を参照してください。
- エンティティ:ユーザーのメールアドレスなど、カスタマーのメッセージに含まれる特定の意味を持つ情報の断片を保持する。詳しくは「高度なAIエージェントの会話フローにおけるエンティティの作成」を参照してください。
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APIインテグレーション:ワークフロー内で使用する他のバックエンドシステムからの情報を活用する。これらのAPIインテグレーションを作成するには、インテグレーションビルダーを使用します。詳しくは「高度なAIエージェントのインテグレーションビルダーについて」を参照してください。メモ:AIエージェントが、適切なタイミングと文脈でAPIを正しく使用できるようにするには、インテグレーションビルダーでAPIインテグレーションを作成する際に、APIの説明を明確に記載しておくことが重要です。
ステップ3.6:AIエージェントの設定に変更を加え、動作を微調整する(オプション)
AIエージェントの設定は、いつでも続けることができます。詳しくは「高度なAIエージェントの設定へのアクセスと表示」を参照してください。
ステップ4:選択したチャネルに高度なAIエージェントを接続する
この時点で、AIエージェントはカスタマーの質問に答え始める準備ができています。必要なのは、カスタマーとやりとりさせたいチャネルに公開することだけです。この設定を行うと、そのチャネルでカスタマーの質問への回答を開始します。
高度なメッセージングAIエージェントについては、「Zendeskメッセージングへの高度なAIエージェントの接続」および「メッセージングチャネルのデフォルト応答者としての高度なAIエージェントの設定」を参照してください。
メールの高度なAIエージェントについては、「Zendesk Supportへの高度なAIエージェントの接続」を参照してください。
ステップ5:高度なAIエージェントのパフォーマンスを監視する
高度なAIエージェントの作成における最終ステップは、パフォーマンスを監視し、効率性を継続的に改善し続けることです。分析ダッシュボードにより、主要な自動化メトリックに関するインサイトが得られ、AIエージェントの成果の価値をレポートでき、効率を継続的に改善するためのデータに基づく意思決定が可能になります。
詳しくは「分析ダッシュボードでの高度なAIエージェントのパフォーマンスの分析」を参照してください。