Exploreは、カスタマーサービスエクスペリエンス全体を分析するための優れたツールです。Exploreを使用して、期待を上回った領域や改善が必要な領域を確認できます。
この記事では、サポートチームの成功の成否に影響するメトリックについて学びます。これらのメトリックが重要である理由、Exploreレポートでそれらを確認する方法、チームの有効性を向上させるために測定結果から学ぶ方法、およびカスタマーサポートについて説明します。
この記事では、次のトピックについて説明します。
解決中のチケットは何件ありますか?
解決されたチケットの数は、チームの状況を端的に示す有用なメトリックです。すばやく解決されるチケットもあれば、解決に時間がかかるチケットもあるため、傾向を調べる場合に最も役立ちます。このメトリックを時間を追って調べると、チームのパフォーマンスを評価し、リソースのニーズを決定するのに役立ちます。
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
Zendesk Supportダッシュボードの「チケット」タブには、解決済みチケット、未解決チケット、作成されたチケット、および再オープンされたチケットに関する必要なすべての情報が表示されます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットに、独自のレポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「チケットのデータセット」のセクションを参照してください。
また、チケット解決に関するレポート作成を始めるのに役立つ、以下のようなExploreレシピも豊富に揃っています。
- 今年解決したチケットと昨年解決したチケットの比較
- 作成したチケットと解決したチケットをレポートする方法
- Daily ticket activity for the last 30 days(過去30日間の毎日のチケットアクティビティ)
すべてのレシピについては、「Zendesk Exploreレシピのリファレンス」を参照してください。
着目すべき点
「チケット」タブには、サポートチームのパフォーマンスを把握するのに役立つ多くのレポートが含まれています。特に、次のレポートは参考になります。
- チーム全体と個々のエージェントの両方について、解決済みチケット数のメトリックに注目する。
- 一定期間(1か月など)の平均値に注目する。エージェントが目標を下回ったり上回ったりする日があります。
- 解決済みチケットと未解決チケットの数を比較する。これで、チームがチケットのキューにどの程度追いついていないかがわかります。
測定結果の活用方法
次の表に、「チケットの解決日時」メトリックを使用してチームの効率を向上させる方法の例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
チケットの量が常に多い |
|
チケットの量が常に少ない |
|
解決率の低いエージェントがいる |
|
チケットで最も問題の報告が多い領域はどこですか?
お客様からのフィードバックは、製品とカスタマーエクスペリエンスの向上に役立ちます。このフィードバックを活用するには、サポートリクエストを製品分野別に分類します。これにより、サポートを要する問題が最も多く発生している製品をすぐに確認できます。
「なぜZendeskは各チケットにカテゴリフィールドを追加しないのか?」と疑問に思われるかもしれません。 それは、ビジネスはそれぞれ異なるため、フィールドを自由にカスタマイズできるようにする必要があるからです。
カテゴリフィールドを追加するには、Supportにカスタムチケットフィールドを追加します。このフィールドにはアイテムを必要な数だけ含めることができ、任意の名前を付けることができます。Zendeskでは、カテゴリフィールドを「商品情報」フィールドと呼んでいます。この例では、フィールド名は「商品」で、3つの商品が含まれています。
この情報を使用して、サポートリクエストを分類し、商品とサポートに関する有用な情報を見つけるためにさらに深く掘り下げることができます。
カスタムチケットフィールドの詳細については、「チケットおよびサポートリクエストフォームにカスタムフィールドを追加する方法」を参照してください。
Zendeskが「商品情報」フィールドを使用する方法の詳細については、「The 'About' Field(「商品情報」フィールド)」を参照してください。
既定のレポートを閲覧する
Exploreの既定のダッシュボードには現在、カスタムフィールドは含まれていません。ただし、Explore Professionalでは、カスタムチケットフィールドのデータからレポートを作成することができます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットは、カスタムフィールドを属性として読み取ります。この属性は、「チケットカスタムフィールド」>「<カスタムフィールド名>」で見つけることができます。
チケットが最も多い問題領域を示すレポートを作成するには
- Exploreで、「Support:チケット」データセットです。
- 「メトリック」パネルに「チケット」>「チケット」を追加します。
- 「チケットカスタムフィールド」>「<カスタムフィールド名>」を「行」パネルに追加します。
「<カスタムフィールド名>」には、チケットを分類するために使用するカスタムフィールドの名前を入力します。
Exploreレシピは、カスタムフィールドに関するレポートの作成を開始する際に役立ちます。
着目すべき点
カテゴリフィールドは、ビジネスに関する貴重な情報を取得したり、商品の改善が必要な領域を特定するのに役立ちます。主なメトリックは次のとおりです。
- カスタムフィールドのデータを、チケットの総量と解決時間と比較します。
- 各領域でチケットを解決するのにかかる平均時間。
- チケットの領域別の平均CSAT評価。
測定結果の活用方法
次の表に、カテゴリのメトリックがカスタマーサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
あるカテゴリで、他のカテゴリよりもはるかに多くのチケットが生成される |
|
多数のチケットがカテゴリに割り当てられていない |
|
解決すべきチケットはどのくらいありますか?
「未解決のチケット」は、サポートチームの健全性に全体的な影響を与えます。現在、新規、オープン、保留中、または待機中の状態にあるすべてのチケットが「未解決のチケット」として定義されます。つまり、問題が解決されていない、処理する必要があるチケットです。
これは注目すべき重要なメトリックです。このメトリックにより、受けとったチケットの量や、所与のリソースによる処理状況を把握できます。
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
ExploreのZendesk Supportダッシュボードの「未解決のチケット」タブには、チケットのバックログを測定する既定のレポートが含まれています。これらは、ブランド、チャネル、グループ、タイプなどでグループ分けできます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:未解決のチケットの推移」データセットに、未解決のチケットレポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「未解決のチケットの推移のデータセット」のセクションを参照してください。
また、未解決のチケットに関するレポート作成を始めるのに役立つ、以下のようなExploreレシピも豊富に揃っています。
着目すべき点
- 未解決チケットの数をチケットの経過時間と初回返信時間とで相互参照します。チームのスループット処理能力が高いのであれば、未解決チケットが多くあるということは必ずしも悪いこととは言えません。
- 未解決チケットの推移で傾向を確認します。たとえば、最も忙しい月は何月ですか?最もパフォーマンスの高いエージェントは誰ですか?
- スピードは重要ですが、品質がスピードの犠牲になることがあってはいけません。サポートの問題を解決する際、カスタマーの期待やチームに設定したパフォーマンス目標よりも時間が長くかかることがあります。とはいえ、カスタマーの問題の解決までにかかる時間が長いほど、カスタマー満足度は低下してしまいます。
- チケットのステータスだけでなく、優先度にも注目してみましょう。未解決チケットが多くあることは悪い傾向ですが、その中に優先度が高いチケットが多く含まれる場合は、さらに悪い状況です。
- 同じカスタマーからサポートリクエストが複数届いていないか、同じカテゴリまたは異なるカテゴリで探します。
測定結果の活用方法
次の表に、未解決チケットを調べることが、カスタマサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
未解決チケットが大量にある |
|
優先度の高いチケットが大量に未解決のままになっている |
|
同じカスタマーから同じカテゴリのサポートリクエストが複数届く |
|
同じ問題について、複数のカスタマーからサポートリクエストが届く |
|
カスタマーが初回の返信を受け取るまでどのくらいかかりますか?
初回返信時間 (FRT) とは、チケット作成からエージェントがカスタマーに最初の回答をするまでにかかった時間です。つまりFRTは、自動応答ではなく、人間(エージェント)がカスタマーに連絡するまでにかかる時間を測定するメトリックです。初回返信時間は、チームの効率性と、受信チケットの量が変動しても持ちこたえることができるかを示す優れたメトリックです。
このメトリックのパフォーマンス目標は、業界とカスタマーが期待する初回返信時間と合致していなければなりません。たとえば、以下のように目標を設定します。
- メールまたはオンラインフォームで届いたサポートリクエストでは24時間
- ソーシャルメディア経由で届いたサポートリクエストでは1時間
もちろん、カスタマーの観点では、期待値を上回れば、それに越したことはありません。
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
ExploreのZendesk Supportダッシュボードの「チケットの効率」タブには、初回返信時間を測定する既定のレポートが含まれています。これらは、ブランド、チャネル、グループ、タイプなどでグループ分けできます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットに、効率化レポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「チケットのデータセット」のセクションを参照してください。
また、初回返信時間に関するレポート作成を始めるのに役立つ、以下のようなExploreレシピも豊富に揃っています。
着目すべき点
以下の点に着目してください。
- 初回返信時間に変化があった場合は必ず、チケット量に注目してください。返信時間の変化は、チケット量の一時的な変化と一致している場合があります。まず、ExploreのZendesk Supportダッシュボードの「チケット」タブと「効率性」タブを見てみましょう。新製品の発売や大規模なサービス事故によってチケットが一時的に急増したとしても、それは懸念すべき傾向ではないかもしれません。このようなチケット量の急激な変化を予測できるのであれば、助けをもたらす絶好の機会です。
- メールで送信されたリクエストに対する初回返信時間が24時間で、エージェントとのやりとり回数の中央値がチケット1件に付き8回の場合、平均返信時間の中央値は4時間以下になります。平均返信時間が4時間を超えるチケットを調べると、エージェントのパフォーマンスを改善できる可能性があります(トレーニングやセルフサービスドキュメントのナレッジベースへの追加など)。
- 返答時間に関するカスタマーの意見を、CSAT評価やコメントを見て確認しましょう。
- 各サポートチャネルの初回返信時間を監視して、期待に応えていることを確認します。
- この記事の前半で説明したカスタムフィールドを使用している場合には、商品領域ごとに初回返信時間を監視します(「チケットで最も問題の報告が多い領域はどこですか?」を参照)。
- 平均返信時間を監視します。これは、サポートリクエストを解決するためにカスタマーに送信したすべての返信にかかった時間の平均です。
測定結果の活用方法
次の表に、初回応答時間を調べることが、カスタマサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
初回返信時間が遅い |
|
チケットの解決にどのくらい時間がかかりますか?
解決時間は、あなたとあなたのチームにとって重要なだけではありません。カスタマーもまた、問題が早急に解決されることを望んでいます。以下に示すように、エージェントが問題を解決するのにかかる時間を示す重要なメトリックがいくつかあります。
- 解決時間:サポートの問題の解決までにかかる時間。チケットは終了する前に再オープンすることができるため、解決が複数回行なわれる場合があります。問題を最初に解決するまでにかかった時間を「初回解決時間」といいます。
- 全体の解決時間:全体の解決までにかかる時間。
- エージェントが回答:エージェントがチケットを解決するのに必要な返信数。チケットの解決が早ければ早いほど、カスタマーに喜ばれます。
- ワンタッチ解決:1回目のコール、1回目のチケットの返信、1回目のライブチャットなど、1回の操作で解決された問題。これはカスタマー満足度にプラスの影響を与え、サポートコストの削減に役立ちます。
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
「Zendesk Supportダッシュボードの概要」 の 「効率」タブには、チケットの解決にかかる時間を測定する便利なレポートがあらかじめ用意されています。これらのレポートは、ブランド、チャネル、グループ、タイプなどでグループ分けできます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットに、効率性レポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。チケット」データセットです。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「チケットのデータセット」のセクションを参照してください。
また、全体解決時間に関するレポート作成を始めるのに役立つ、以下のようなExploreレシピも豊富に揃っています。
着目すべき点
チケットの解決にかかった時間と労力を理解するのに役立つメトリックは、次のとおりです。
- 処理時間エージェントが1回のサポートのやりとりにかける時間です。Zendesk Supportでは、処理時間はタイムトラッキングアプリを使用して記録します。Exploreでは、カスタムフィールドの「Total time spent」、「Avg time spent per ticket」、および「Avg time spent per update」を使用して、このデータに関するレポートを作成できます。詳細については、タイムトラッキングアプリ:測定に必要なメトリック」を参照してください。
- エージェントの更新回数:エージェントによるチケットの更新。これには、チケットステータスの変更、コメントの追加などが含まれます。Exploreでは、「エージェント返信の分布」のメトリックを使用して、エージェントの更新回数に関するレポートを作成できます。
- リクエスタの待機時間:カスタマーが問題の解決を待っていた時間。チケットが「新規」、「オープン」、「待機中」ステータスにあった時間です。この期間中、サポートチームが問題の解決に取り組む責任があります。これは、サポートのやりとりに対するカスタマーエクスペリエンスを示す良い指標です。
測定結果の活用方法
次の表に、全体解決時間を調べることが、カスタマサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
チケットの解決にかかった時間が長すぎる |
|
ワンタッチ解決のチケットの割合が高い |
|
エージェントの更新回数が多いチケットの割合が高い |
|
解決したチケットが再オープンされる頻度はどのくらいですか?
チケットのステータスが「解決済み」から「オープン」に変更されると、再オープンが発生します。
チケットが再オープンになった頻度は、エージェントがカスタマーのサポート問題を完全に解決できていないことを指している場合があります。これは、エージェントが初回コンタクト時の解決とスピードを品質よりも重視しているためかもしれません。チーム内の再オープンされたチケットについて定期的に監視することをお勧めします。
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
Zendesk Supportダッシュボードの「チケット」タブには、チケットの再オープンを監視するために必要なレポートが含まれています。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットに、チケットの再オープンに関するレポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「チケットのデータセット」のセクションを参照してください。
着目すべき点
- 再オープン数の合計。
- 再オープン数の平均。
- 再オープンになったチケットの割合。
測定結果の活用方法
次の表に、再オープンされたチケットを調べることが、カスタマサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
チケットの再オープン率が高い |
|
カスタマーはどの程度満足していますか?
カスタマーとやりとりするたびに、カスタマーの問題解決後に簡単なアンケート形式のカスタマー満足度調査(CSAT)を送り、カスタマー満足度を測定することを検討してください。
CSATの結果を追跡することで、カスタマー満足度に影響している可能性のある傾向を見つけることができます。個々の満足度評価は、そのカスタマーの問題を解決したエージェントに関連付けられているため、エージェントの主要業績評価指標にもなります。これらを平均化して、各エージェントに総合的なCSATスコアを付けることができます。
Zendeskでは、シンプルに対応が良かったか悪かったかを評価してもらっています。カスタマーがさらなるフィードバックを提供したい場合は、コメントを追加できます。
追跡できるメトリックの例:
- 1人のカスタマーによるCSAT評価の推移
- チャネルや商品、サービス別のCSAT評価
- エージェントやチームの平均CSAT評価
既定のレポート表示する(LiteおよびProfessional)
Zendesk Supportダッシュボードの「満足度」タブには、カスタマー満足度スコアの分析に役立つレポートが表示されます。これらのレポートは、ブランド、チャネル、グループ、タイプなどでグループ分けできます。
独自のレポートを作成する(Professional)
「Support:チケット」データセットに、独自のカスタマー満足度レポートを作成するために必要なメトリックと属性が用意されています。これらのメトリックと属性の詳細については、「Zendesk Supportのメトリックと属性」の「チケットのデータセット」のセクションを参照してください。
また、カスタマー満足度に関するレポート作成を始めるのに役立つ、以下のようなExploreレシピも豊富に揃っています。
着目すべき点
- 悪いチケットのチケット統計情報を良いチケットの統計情報と比較します。
- コメント付きの満足度評価に注目します。
測定結果の活用方法
次の表に、カスタマー満足度を調べることが、カスタマサポートの向上にどのように役立つかの例を示します。
問題 | 改善する方法 |
---|---|
1件以上の「不満」の評価を受けた |
|
その他のリソース
重要なメトリックに焦点を当てることで、組織とカスタマーの両方に利益がもたらされます。この記事で学習したレポートはすべて、現在進行中の問題を回避するのに役立ちます。
Exploreを初めて使う方で、基本的なことを学びたい方は、「Zendesk Exploreの使い方」をご覧ください。
「Zendesk Exploreレシピのリファレンス」のExploreレシピでは、レポートの使い方の参考になる優れたアイデアをご紹介しています。
Exploreのすべてのドキュメントの一覧については、まず「Zendesk Exploreのリソース」を参照してください。
会話に参加しましょう
サポート組織の成功を測定するために、どのようなツールを使用していますか?これらのメトリックをどのように改善しましたか?以下のコメント欄を使用してお知らせください。
0 コメント
サインインしてコメントを残してください。